インドネシア・スマトラ島沖地震津波から今日で20年経つが、過去にこの震源域で起きた大地震を解析すると、季節・月齢・海洋現象といったくくりで偏りがあり、このような傾向は日本の大地震でも同様の傾向を探ることができるだろう。
■スマトラ島沖地震
この20年前の今日起きた巨大地震については、地震の詳細や私が1週間前に夢を見ていたことなど、下記の12/22の記事で書いている。
この地震の前に、世界でどのような地震・噴火が起きていたか、そしてどのような月齢の頃に起きていたかなどを、以下に示す。
【-5】2004/10/23 17:56:新潟県中越地震、M6.8、最大震度7、深さ13km、g犠牲者68人。
【月】2004/10/28 12:05:皆既月食、満月
【+3】2004/11/01:アイスランド・グリムスヴォトン噴火
【冬至/夏至】2004/12/21 21:41
【-3】2004/12/23:オーストラリア、マッコーリー島付近、Mw8.1
【-1】2004/12/26 09:58:スマトラ島沖地震・津波、M9.3、犠牲者・行方不明者227,898人
【M】2004/12/27 00:06:満月
このように、2ヵ月前には新潟県中越地震が起きていて、歴史に残る被害地震となった。
月齢で見ると、中越地震は月食の5日前、スマトラ島沖地震はマイクロムーン満月の前日ということで、通常の満月・新月トリガーよりも大地震発生の可能性が高い時期に起きていた。
■地震空白域
■地震発生月
過去の20世紀以降にスマトラ島沖で起きたM7.0以上の地震の発生時期を解析すると、まず月別分布では下記のグラフのようになる。
グラフの左で、雨季・乾季に分けて集計しているが、その結果は以下の通りとなる。
全49回中
乾季(4~9月末):28回
雨季(10~3月) :21回
雨季と乾季の期間は半々だが、地震の発生は乾季の方がやや多い。
これは、たとえば日本で起きる大地震が梅雨の季節に少なくなる傾向と共通している。
■月齢
次に、スマトラ島沖の地震発生時の月齢で集計すると、以下の通りとなる。
満月・新月などの前後5日間に起きた地震をカウントしている。
満月±3:10%
新月±3:06%
SM±3: 04%
MM±3: 14%
日食±3:06%
月食±3:06%
満月・新月が多くなるのは通常通りだが、スーパームーン(SM)ではなくマイクロムーン(MM)の前後にも多くなっているのが興味深い。
ただし、サンプル数が少ないための偏りかもしれないが。
このように、20年も前の大地震だが、こうして解析することによって今後発生する大地震の発生傾向を探るのに役立つことはあるだろう。