今日は警戒していたスーパームーン満月だが、最近出てきたGoogle AIに、スーパームーンと地震発生の関係について質問してみた。数日前から世界でM6クラスや国内で諏訪之瀬島の噴火などが起きていて、今後数日から1週間ほどは更に注意が必要となる。
■AIに聞いてみた
今日10/17にスーパームーンとなることは、意外にも各局のテレビ番組で紹介されていた。
ただし、地震との関係は全く語られない。
もちろん、「現代の科学では」関係がわかっていないというか否定されるのが実情だ。
そのことは、たとえば最近出てきたGoogle AIさんに伺ってみてもわかる。
ためしに、PC上のChromeで「スーパームーンと地震発生に関係は?」と打ち込んでみる。
すると、こういうお答えが返ってきた。
スーパームーンと地震の発生には直接的な関係はないと言われています。ただし、月と地球の距離が最も近くなるスーパームーンの際に、地球の内部に数十〜数百ヘクトパスカルの力が加わることで地殻のひずみに影響し、地震を引き起こすきっかけとなる可能性は考えられます。
また、満月や新月のときには、一日の中での重力加速度の変化が最大になるため、気圧の変化も激しくなり、地震のきっかけとなる可能性も指摘されています。
過去には、スーパームーンの後に地震が発生した例があります。たとえば、2011年の東日本大震災はスーパームーンの8日後に発生し、2014年7月12日に発生した大きな地震もスーパームーンの日に発生しています。
■AIさんも誤る
同じことをAIに聞く度に、新たな答えが加わっていることもある。
回答の最後の部分の、「2011年の東日本大震災はスーパームーンの8日後に発生し」というのは、明らかに謝った情報をどこからか拾ってきたようだ。
東北地方太平洋沖地震の8日前の03/13は満月・新月ではなかった。
この時には6日前に新月で、いわゆる「マイクロムーン」となっていた。
そして、8日後には月が特別に地球に接近する「エクストリーム・スーパームーン」となっていた。
以下に、その前後に起きていた地震・噴火を示す。
凡例:【M】マイクロムーン、【S】スーパームーン、【ES】エクストリームスーパームーン、【日】日食、【月】月食、【+1】1日後
【M】2011/03/05 05:46:新月
【+1】2011/03/06 21:31:ペルー、M6.3、深さ118km
【+1】2011/03/06 23:32:サンドウィッチ諸島、M6.5、深さ88km
【+2】2011/03/07 09:09:ソロモン諸島、M6.3、深さ22km
【+4】2011/03/09 11:45:三陸沖、M7.3、最大震度5弱、津波60cm。
【+6/-9】2011/03/11 14:46:東北地方太平洋沖地震、M9.0、最大震度7、犠牲者・行方不明者約2万2000人
【ES】2011/03/20 03:10:満月
【+1】2011/03/21:アイスランド・エイヤフィヤトラヨークトル大規模噴火
【+4】2011/03/24 ミャンマー、M6.8
■2014年の地震
次の「2014年7月12日に発生した大きな地震」については、たしかにスーパームーン新月で、且つ皆既日食でもあった。
そして、その日に福島県沖でM7.0の地震が起きた他、下記のような地震があった。
◎2014/07~10:4連続+日食・月食
【-5】2014/07/07:メキシコ、M6.9
【日】【S】2014/07/12 新月・皆既日食
【0】2014/07/12:福島県沖、M7.0、最大震度4。
【+1】2014/07/13:フィリピン・ブルサン山噴火。
■テレビで紹介された
スーパームーンで思い出すのは、9年前に始まった『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系列)で、放送開始の日に私が実名で紹介されたことだ。
2015/09/28に、フリーアナウンサーだった羽鳥慎一氏を総合司会に起用し、『羽鳥慎一モーニングショー』(月~金、08:00~09:55)が始まった。
その放映初日の前日に、突然テレ朝から電話がかかってきた。
明日の新番組で、私のスーパームーンと地震の関係の研究を紹介したいという。
私は当日はSEとして働いていて、自分は番組を見ることができなかった。
だが、サルちゃんのタイ友が番組を見ていて、「旦那じゃないの?」と知らせてくれた。
下記の写真は、番組を見たFacebook友が送ってくれたもの。
その放映初日が、ちょうど「満月+スーパームーン+皆既月食」ということで、地震との関係が世間で騒がれていた時だった。
この時は、大々的に紹介された割にはその後に大きな地震はなくM5クラス止まりで、むしろその前の新月が日食(マイクロムーン)で、その前後に世界で大き目の地震が続いた。
【-1】2015/09/12 05:49:東京湾、M5.2、最大震度5弱
【-1】2015/09/12 22:38:浦河沖、M5.4、最大震度4
【日】【M】2015/09/13 15:41:部分日食・新月
【0】2015/09/13 17:14:メキシコ、北部沖、M6.7、深さ10km
【+2】2015/09/15 09:43:阿蘇山中岳噴火
【+3】2015/09/17 07:54:チリ中部(イヤペル地震)、M8.3、深さ22km、津波4.9m、犠牲者5名。
【-7】2015/09/21 14:39:チリ、M6.6、深さ30km
【-4】2015/09/25 00:53:インドネシア、M6.6、深さ18km
【-2】2015/09/26 11:51:チリ中部、M6.3、深さ46km
【月】【S】2015/09/28 11:48:満月・皆既月食
【+1】2015/09/29 17:46:三陸沖、M5.2、最大震度1、深さ9km
■前回のスーパームーンで
参考までに、今年の前回のスーパームーンの前後に起きていた地震・噴火の例を紹介する。
【-4】2024/08/16 08:35:台湾花蓮沖、M6.1、最大震度1
【-2】2024/08/18 18:04:カムチャツカ半島南部東沖、M7.0、深さ29km
【-2】2024/08/18(地震直後):カムチャツカ半島中部・シベルチ山噴火、噴煙高さ8000m
【-2】2024/08/18(地震直後):千島列島パラムシル島・エベコ火山噴火
【-1】2024/08/19 00:50:茨城県北部、M5.1、最大震度5弱
【S】2024/08/20 03:26:満月
【+1】2024/08/21 14:57:桜島・南岳山頂火口で噴火、噴煙高さ2700m
【+2】2024/08/22:アイスランド・レイキャネス半島で噴火
【+5】2024/08/25 05:00前:諏訪之瀬島で噴火、噴煙高さ2300m
■データ解析で再確認
実は今日も、満月、新月、スーパームーン、マイクロムーン、日食、月食と大地震の関係について研究を行っていた。
過去の日本で起きたM7.0以上のデータを様々な角度から集計してみたところ、やはりスーパームーン前後には偶然では起こり得ない確率で大地震が多く起きていた。
この研究結果は、近くnote定期購読マガジン『大地震・災害前兆ウォッチ』で紹介することにしたい。
ただ、チラッとだけ書いておくと、深発地震を除いたM7クラス以上の地震データを用いたところ、最も顕著な結果が出た。
満月期に起きた地震の約62%が、スーパームーン期間だった。
新月期に起きた地震の約64%が、スーパームーン期間だった。
つまり、満月・新月のそれぞれの前後に起きていたM7クラス以上地震のうち、約3回に2回がスーパームーンだったことになる。
もう、AIさんに有無を言わせぬ結果になっているだろう。
今日は諏訪之瀬島で噴煙高さが1000mに上る噴火が起きたが、たとえ今日中に大きな地震が起きなくても、来週後半あたりまでは、地震・噴火に注意が必要となる。