今日08/18早朝04:10に、ロシア・カムチャツカ半島の東沖でM7.0の地震が発生したが、日向灘など日本付近で大規模な地震が多発している今、この地震によって環太平洋で更に地震・噴火に要注意となりそうだということを、過去事例と共に解説する。
■カムチャツカ半島沖
日本で「カムチャッカ」と綴る人が多く見られるが、正しくは「カムチャツカ」で、詰まる音ではない。
今朝の地震の詳細は以下の通り。
USGS Significant Earthquakes, Past Day
- Time
- 2024-08-17 19:10:28 UTC
- 2024-08-17 19:10:28 UTC at epicenter
- 2024/08/18 04:10 JST
- Location
- 52.949°N 159.966°E
- Depth
- 49.58 km (30.81 mi)
NOAA(アメリカ海洋大気局)は、この地震によってロシアの沿岸で30cm~1mの津波が発生する恐れがあるとしていた。
だが、沖合に設置した装置でわずかに潮位の変動が観測されたものの、津波のおそれはなくなったという。
気象庁によると、この地震で北海道から九州にかけての太平洋側や沖縄・奄美では、多少の潮位の変化があるかもしれないが、被害の心配はないと発表していた。
神奈川県の地元紙の報道では、相模湾・三浦半島や千葉県内房、伊豆諸島、静岡県などでも、若干の海面変動が半日程度継続する可能性が高いとしていた。
このように、カムチャツカの遠方の地震でも、条件次第では関東あたりにも津波や海面変動が有り得るということは常に頭に入れておきたい。
■地震連鎖例
カムチャツカ半島でM7クラス以上の大地震が起きると、その後に環太平洋の西側や大陸で大地震が連鎖することが過去には多かった。
以下に、その例を示す。
【S】1944/09/17 21:37:新月
【+6】1944/09/23 21:13:カムチャツカ半島南部、M7.2
【+3】1944/10/05 17:28UTC:ロイヤルティー諸島北西、M7.0
【+3】1944/10/05 04:34TRT:トルコ・アイワルク、M6.8、犠牲者30人。
【新】1944/11/16 07:28
【0】1944/11/16 05:47:フィリピン南島沖、M6.8、深さ60km
【+7】【南海】1944/12/07 13:35:昭和東南海地震、M7.9、最大震度7、津波8-10m、犠牲者・行方不明者1,223人。
【月】1993/06/04 13:01UTC:皆既月食
【+4】1993/06/08 22:03:カムチャツカ半島南部東沖、M7.5
【夏至/冬至】1993/06/21
【-7】1993/07/12:北海道南西沖地震、M7.8、推定震度6、津波16m、犠牲者202人。
【新】1993/07/19 20:24:
【日】【S】2007/03/19 11:32:部分日食
【+2】2007/03/21:カムチャツカ半島・シベルチ火山大規模噴火
【+6】2007/03/25:能登半島地震(西沖)、M6.9、最大震度6強、深さ11km、犠牲者1人、津波。
この3例は懇意的に選んだわけではないが、いずれもスーパームーン、月食、日食といった特別な月齢の前後に起きていた。
それでもまだ「スーパームーンと地震」の関係など、受け入れる人は少ないだろうが、自分は多数の事例を調べて知っていることもあり、それを否定することは難しい。
■大地震が多発
1900年以降の約123年間で、カムチャツカ半島周辺でM7.0以上の地震は、33件起きていた。
約3.7年に一度の割合となる。
過去10年間で世界で起きた地震は、139件だった。
1年間あたりで13回ほど起きていることになる。
ここ数ヶ月間では、環太平洋の西側に絞れば、下記のように大規模な火山噴火やM7クラスの象徴的な地震が何度か起きていた。
【満】2024/05/23 22:53
【+6】2024/05/29 21:00頃:アイスランド・レイキャネス半島で大規模噴火。
【満】2024/06/22 10:08
【近】2024/06/27 20:46:近地点
【+6】2024/06/28 14:36:ペルー南部、M7.2、深さ28km
【新】2024/07/06 07:57
【+5】2024/07/11 11:13:フィリピン南島西沖、M7.1、深さ621km
【遠】2024/07/12 17:13:遠地点
【新】2024/08/04 20:13
【+4】2024/08/08 16:43:日向灘、M7.1、最大震度6、深さ30km
【遠】2024/08/09 10:33:遠地点
【-2】2024/08/18 18:04:カムチャツカ半島南部東沖、M7.0、深さ29km
【S】2024/08/20 03:26:満月
ここで、ペルーの地震は近地点の翌日に、カムチャツカはスーパームーン(近地点)の2日前に、そしてフィリピンと日向灘は遠地点の1日前に起きていたのが興味深い。
月が地球から最も離れる遠地点は、月の引力が弱くなるにもかかわらず、大地震が多く起きるとすれば、現在の科学の理屈では説明が難しいだろう。
また、カムチャツカ半島の大地震の前後には、台湾、フィリピン、イラン、トルコ
といった国々で大地震が起きることが多く見られる。
■noteマガジン
私がnote定期購読マガジンとして発行している『大地震・災害前兆ウォッチマガジン~地震前兆研究家が予測する』では、毎月月初に「地震予測中情報2024年08月版」と題してその月の地震・噴火などの要注意期間を示している。
たとえば08/08には最重要な天体配置ができるとして、★4つを付けて警戒していたところに、日向灘でM7.1の地震が起きた。
明日08/20のスーパームーン満月のトリガー期間の後も、月末にかけてかなり要注意な天体配置が続くので、種々の前兆現象を注視することにしたい。