08/08に日向灘地震が発生したのを機に気象庁が「南海トラフ地震臨時情報」を発表したが、1週間たった一昨日、呼びかけの期間を終了した。
では巨大地震発生の可能性は、本当のところはどうなのかについて、長年の黒潮大蛇行などの研究によって得た方法論により、現在は発生の可能性が低いことを示したい。
■「南海トラフ地震臨時情報」
政府は南海トラフ巨大地震が起きる確率は今後30年以内で70%~80%として、いつ大規模地震が起きてもおかしくないとしている。
だが、ソフトウエア開発歴25年で「人工知能」関連の設計開発もしてきた元SEから見て、このような机の上での検討だけで大地震発生の有無を判断できるものではない。
南海トラフ巨大地震の発生には、いくつかの「条件」があり、現在はそれらが揃っているとは言えない。
その中で、最も重要な条件と考えているものが、「黒潮の流路」だ。
10年ほど前に、南海トラフ巨大地震の発生と「黒潮大蛇行」の発生に相関関係があることを発見し、徹底してデータ解析し、この想定が事実のようだと結論した。
もっとも、科学の世界で定説になっていないことは、例によって科学者にはア・プリオリに否定されるだけだろうが。
■「今は起きない」根拠
下記のマップは、GoogleEartqhに最新の流路データを追加したもの。
そして、これも付加機能によって過去の大地震データ(主にM7.0以上)をプロットしている。
これを一瞥してわかるのは、黒潮大蛇行の発生中には大蛇行の渦の内側では、M7クラス以上の地震が起きていないこと。
ただし、大蛇行期でもピンク字で示す地震は、震源の深さが200km以上くらいの深発地震であり、このような地震はいつでも起こり得る。
というのも、このような深発地震は、黒潮大蛇行の影響が及ばない深い海底が震源となっているためと考えられる。
それにしても、黒潮大蛇行の発生中にはその渦の内側では、大地震がきれいさっぱり起きていない。
否定する人にこのデータを突き付ければ、それこそ「有無を言わせぬ」根拠となるのではないか。
それでも尚且つ、自然というものは人知を超えた事象を発生させることもあるので、世の中に「絶対」は無いと思って過ごすことが大切だろう。