北海道の鯨類のストランディング(座礁)事例を収集しているWebサイトを見ると、7月以降にストランディング事例が多発していたが、近場で対応する地震が起きていた事例もあり、6年前の北海道胆振東部地震の前にも見られた。
■7月の集中期
これから紹介するクジラのストランディングの事例の多くは、「ストランディングネットワーク北海道」に通報があり、同Webサイトの「漂着情報」に掲載されたものを参照している。
下記のマップ上では、主に今年7月に北海道で報告されたクジラのストランディング地点をマッピングしている。
このように、7月上旬~中旬に集中して、北海道南部の海岸にストランディング事例が多発していた。
そして、上記マップに書き入れたように、その後07/21に釧路沖でM5.4の地震が起きた。
これら全てのストランディングがこの地震の前兆だったとはいえず、例えば西岸の羅臼町で07/17にあった事例は、この地震とは関係なさそうだ。
■2023年7月
次に、1年前の2023年7月上旬~下旬のストランディング事例をまとめたマップを示す。
この時は、北海道の東側でストランディングが多く見られていた。
そして上記マップで示しているように、07/27に北海道東方沖でM5.2、最大震度2の地震が起きた。
このように、北海道の南側や東側でストランディングが集中すると、その近くで大き目の地震が起きることがある。
■方向感覚の狂い
鯨類のストランディングというのは、要は普段は見せない異常行動であり、そこには何かしらの「原因」があるはずだ。
その原因の一つが、クジラ類が持つ磁覚(磁気を感知する能力)に関連したものだ。
鯨類は、海を回遊する際はその磁覚を利用して進行方向を探り、移動している可能性がある。
その磁覚が、大きめの地震の前には前兆として発生するパルス電磁波によって、正確な方向感覚が狂わされるという可能性がある。
■北海道胆振東部地震
最後の事例として、6年前の北海道胆振東部地震の前に北海道南部でクジラ・イルカ類のストランディングが集中していたケースを紹介する。
これは2028/09/06の北海道胆振東部地震の発生の2日後に旧tankyu2.comの方で書いていた。
下記のページに記事があるので、読んでみてください。