豊後水道地震が起きた等で割り込みで遅れたが、2016年に熊本地震(本震)が発生してから8年の記事の第3弾として、今回は粥占の予言や研究家・研究会による予測通りになった事例を紹介する。
■ばけたん
この記事は、04/16の2回目の記事の続きとなるので、まだ読んでいない方は下記の1回目または2回目から読んでみてください。
◎1回目
◎2回目
まず、紹介してもスルーされることが多い「ばけたん」について。
恐らく多くの人々は「ばけたん」が「おばけ探知機」だと知って、地震前兆現象と関係があるわけないと馬鹿にして関心をもたない。
だが、私はどんなことでも先入観なく探求する姿勢を崩さず、「ばけたんが地震予知する」というネット上の噂を知って、まず自分で「探求」することにした。
ばけたんについて初めて知ったのは、2006年のことだった。
ソリッドアライアンスが開発した「お化け探知機」である「ゴーストレーダー」をストラップ型にした製品だった。
基本的原理としては、乱数を発生させて、それによって「おばけ探知」を判定するというもの。
これが地震発生の前に点滅するということで、6年ほど経った2012年に、ばけたんストラップを買って検証することにした。
PCモニターの上に設置して、点滅がすぐにわかるようにした。
検証を初めて間もない頃の例として、下記の事例がある。
2020/02/11
・11時台:1回
・15時台:1回
・16時台:1回
・21時台:2回
・22時台:1回
・23時台:1回
→2020/02/12 19:37:福島県沖、M5.4、最大震度4
→2020/12/12 22:05、茨城県南部、M3.3、最大震度1
まだストラップ1台で検証していた時期で、それにしてはかなり点滅が多かった。
■福岡県のばけたん点滅
それから4年後、熊本地震の発生後にFBのグループで、ばけたんの体験を募ったところ、福岡県の人が体験を教えてくれた。
2016年3月までは滅多に点滅しなかったばけたんが、熊本地震が起きた4月以降は1日に何度も点滅して、あまりに回数が多いので記録するのをやめてしまったという。
青点滅の場合は1時間以内に地震があり、赤点滅の場合は微小地震に対応しているのではないかという。
このようなケースは、明らかにばけたんの点滅と地震発生に関係があると思わせる顕著な例だろう。
ばけたんが地震前兆を捉えるとして、科学的にどのような説明原理が成り立つだろうか。
ばけたんの原理としては、ピエゾ素子(圧電素子)という部品が内蔵されていることで説明が可能となる。
この素子と基板上に組み込まれた特別な回路をアンテナとして使用し、単純な乱数の発生ではなく、空間の温度、時間、振動、音圧、電磁波、その他未知のエネルギーの影響を受けることで真性乱数を発生させるのだという。
以前に、ばけたん地震予測の先駆者だったDandy氏に聞いた話によれば、地震発生前に生じる地中の岩盤破壊でピエゾ電流が発生するが、これと関係しているのではないかという。
この岩盤破壊で生じた電磁波が地上に届いて様々な前兆現象が発生させると考えられているが、ばけたんはこの電磁波に反応して点滅するのかもしれない。
■静岡地震防災研究会
次に、地震前兆現象の研究を行っている団体が熊本地震を予測していた例を挙げる。
まず、静岡地震防災研究会の例を。
2016/04/15 18:28に、「地震注意報」を発していた。
地震注意報2016年4月15日18:28
地域:熊本県中部
日時:2016年4月15日~17日
規模:M7.5~7.9
最大震度:7
これは前震が発生した後で「本震」を予測するという手法で行なわれているものらしい。
これによると、ある地点で発生した最初の地震と、その直後に近傍で発生した最大地震(2回目)のマグニチュードの差を比較するというもの。
この手法は、あくまでも「前震」がある地震のみにおいて「本震」の日時や規模を予測可能となる。
※「保護されていない通信」注意
このように、04/14の前震(M6.5)から、2日後の本震をM7.5~M7.9と、規模も近い値を予測していた。
■地震のミタテ
この人は、どういう方法論で地震予知しているのか、よくわからない。
だが、数々の大地震を数日前に予測し的中しているといわれる。
今もブログは更新されている。
※「保護されていない通信」注意
ここで2016/04/08 00:09に投稿された記事を見ると、「有明海+周辺(熊本県熊本地方、阿蘇地方など)」として予測していた。
ただし、地震の規模や予測期間は示されていなかった。
※「保護されていない通信」注意
前震の6日前、本震の8日前に予測していたことになる。
■台湾・林湧森氏が予測
次は、おなじみ台湾・地震預測研究所の林湧森氏の予測について。
2016/03/30の自身のブログで、こう予測していた。
「4月13日までに日本中部・南部(東京・大阪以南)でM7の大きな地震」が起きる」
林氏は、大気電圧の変化を計測することにより地震予知を行っている
そして今でも世界各地の地震予測を行っている。
最近では、2024/04/15 05:28の地震予報で、下記の通り地震予測を行っていた。
「15日以内:九州・沖縄・花蓮または宜蘭(ぎらん),M6.5」
そして、「九州」近くで下記の地震が発生した。
2024/04/17 23:14:豊後水道、M6.6、最大震度6弱
地震の規模も、M6.5と実際のM6.6に非常に近い予測となっていた。
■粥占
次に、この年の「粥占」で熊本地震の発生を予言されていた件。
粥占については今や説明不要だと思われるが、私はメディアでほとんど取り上げられなかった頃から諏訪大社の筒粥神事など各神社で新春に行われる「粥占」について執筆を行っていた。
きっかけは、佐賀県・千栗(ちりく)八幡宮で2016年3月15日に行われた「御粥試」で、大地震が起きると警告されたことだった。
◎2016/03/15:千栗(ちりく)八幡宮(佐賀県・みやき町)
・台風:「大いに見ゆ」
【結果】2016/08/16~:台風10号、死者・行方不明者23人。
・地震:「見ゆ」
【結果】2016/04/16:熊本地震、死者273人(前震含む)。
そして、この祭りの1ヶ月後に、実際に九州で大地震が起きてしまった。
この神社から震源までは、約70kmの距離だった。
今年の粥占の結果を含めて、毎年の各神社の粥占が現実になった事例を、下記の私の有料noteマガジンでまとめていて、毎年更新している。
『粥占のすべて~神々による確かな予言』
こうして3回にわたって示してきたように、熊本地震のような内陸震源で且つ深さ12kmと浅いM7クラスの直下型地震地震では、様々な前兆現象があり、また
これらの前兆現象は、一部の科学者のようにア・プリオリにバカにして無視したりせずに、客観的に事象を観察・考察していけば、見えてくるものがあるのではないか。
私の場合、人にバカにされたりすることは痛くも痒くもなく、ただその探求によって一人でも命を助けられるかもしれないという想いで続けている。
※ばけたんストラップ型
>『特別報道写真集 令和6年能登半島地震 (緊急出版) 』