【地震前兆】気象庁「異常な暖冬」→東日本・熊本・能登半島・海底火山噴火など大地震・火山噴火が続く傾向あり

2024/03/05

エルニーニョ ラニーニャ 火山噴火 黒潮 地震前兆 東日本大震災

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気象庁は、この冬が過去2番目に平均気温が高く「異常な暖冬」だと発表したが、過去には東日本大震災など暖冬の後で大地震が起きたケースが多く、もしそのような相関性があるならば、今年は春以降に大きな地震に注意が必要となる。


■「異常な暖冬」

03/04に気象庁の検討会は、この冬の全国の平均気温は過去2番目に高く、地球温暖化がなければ顕著な高温となる確率は非常に低かったとみられるとする評価結果をまとめた。



暖冬の理由としては、まず地球全体で温暖化による高温だったことがある。

加えて、「亜熱帯ジェット気流」が日本付近で北に蛇行し、暖かい空気に覆われやすかったことや、寒気をもたらす「寒帯前線ジェット気流」の蛇行が日本付近で小さく南下しにくかったことなどがあるとしている。


■暖冬の後で大地震・海底噴火

問題は、これまでの研究から、特別な暖冬の年の後では日本で、東日本大震災のような巨大地震も含めた大地震や火山噴火、特に海底火山の噴火が続くことがよく見られることだ。


この場合、エルニーニョ、ラニーニャ、黒潮大蛇行といった海洋現象の発生からも影響を受けている可能性がある。


また、暖冬→猛暑と続く中で、またはその後で地震・噴火が続くこともある。


■暖冬の後で

以下に、過去100年間ほどの間で暖冬の後で大地震・海底火山噴火が起きた例を示す。


凡例:【ラ】ラニーニャ現象、【エ】エルニーニョ現象、【大蛇行】黒潮大蛇行


【暖冬】1915年冬~1916年(日本)

【ラ】1916年春~1918年春(2.2年間)

【噴火】1916/06/21:須美寿島海底噴火

---【ラ】---


【大蛇行】1953/07/09頃~1955/12頃(約2年6カ月)

【暖冬】1953年冬~1954年(日本)

【ラ】1954年春~1956/57年冬(3年間)

【噴火】1954/11/04:ベヨネース列岩(明神礁)海底噴火

---【ラ】---

---【大蛇行】(1955/12)---


【エ】1957年春~1958年春(1.4年間)

【暖冬】1957年冬~1959年(日本)

---【エ】---

【噴火】1958/11/10:浅間山が大爆発、噴煙高さ7000~8000m


【エ】1968年秋~1969/70年冬(1.4年間)

【暖冬】1968年冬~1969年

【噴火】1969/01/19~2月末:大島三原山マグマ噴火

1969年8月12日:色丹島沖地震、M7.8。

---【エ】---


【エ】1972年春~1973年春(1.2年間)

【暖冬】1972年冬~1973年(日本)

1972/12/04:八丈島東方沖地震、M7.2、最大震度6

【噴火】1973/05/30:西之島沖で海底噴火、新島誕生。

---【エ】---


【エ】1986年秋~1987/88年冬(1.2年間)

【暖冬】1987年冬~1998年(日本)

【南関東】1987/12/17:千葉県東方沖地震、M6.7、犠牲者2人

---【エ】---


【暖冬】1992年冬~1993年(日本)

1993/01/15:釧路沖地震、M7.5、最大震度6、犠牲者2人。

1993/02/07 22:27:能登半島沖、M6.6、最大震度5、深さ25km

1993/07/12:北海道南西沖地震、M7.8、犠牲者・行方不明者230人。巨大津波。


【大蛇行】2004年7月~2005年8月中旬(1年2カ月)

【暖冬】2004年冬~2005年(日本)

2005/03/20:福岡県西方沖地震、M7.0、犠牲者1人。

【噴火】2005/07/02:福徳岡ノ場海底噴火、VEI1

---【大蛇行】---


【ラ】2010年夏(8/10以降)~2011年5月中旬(0.8年間)

【暖冬】2010年冬~2011年(日本)

【噴火】2011/02/01 07:54:新燃岳、VEI3。

【三陸】2011/03/11:東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、M9.0、犠牲者・行方不明者約2万2000人。

---【ラ】---


【エ】スーパーエルニーニョ:2014年夏~2016年春(3/10以降、1.8年間)

【暖冬】2015年冬~2016年(日本)

2016/04/16 01:25:熊本地震、M7.3、犠牲者258人。

---【エ】---

【噴火】2016/07/26 00:02:桜島昭和火口で噴火、噴煙5千m

2016/11/22 05:59:福島県沖、M7.4、最大震度5弱、津波144cm


【大蛇行】1987年夏~

【エ】スーパーエルニーニョ:2023年春(5月)~2024年4月?(xヵ月間)

【暖冬】2023年冬~2024年(日本)

2024/01/01 16:10:能登半島地震(能登半島北部)、M7.6、最大震度7、犠牲者238人


■見られる傾向

以上だが、これらが全てではなく、一部を紹介している。

上記のように、エルニーニョ現象の最中または後で大地震・噴火が続くことが多い。

今年元日の能登半島地震も、2007年の被害地震の際も、暖冬の後で起きたケースだった。


特に、歴史上知られる海底火山の噴火の発生も良く見られるようで興味深い。


また、10年前と現在のように、エルニーニョの性質が強く現れて「スーパーエルニーニョ」と呼ばれる場合は、そのような傾向が強くなるのかもしれない。


以上は研究途上であり、またそのような傾向があったとしても、毎回必ずそうなるというものではなく、あくまでもそのような傾向があるかもしれないということで研究を続けている。







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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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