一昨日01/01 16:10に発生したM7.6・最大震度7の能登半島地震では、昨日01/02の記事でも紹介したように、50日ほど前から「異常震域」を伴う深発地震が5回も起きていて、気象庁の最新データからも顕著な傾向が見られた。
また大地震の前に見られる気温変化でも典型的なパターンがあった。
■「異常震域」
気象庁の震度データベース検索で参照できるデータは、地震発生の2日後にD/Bに取り込まれるが、その時点で当初の発表値が見直され、修正されることもある。
そのため、今日はこのデータベースに取り込まれた最新のデータによって、下記の5件の地震データを再度作図して、独自の「異常震域の法則」によって、再度検討してみた。
◎2023/11/10:千島列島
この場合は、能登半島地震の震源は予測範囲から少し外れる。
◎2023/11/28:遠州灘
こちらも同様に、円から少し外れたところが震源となった。
◎2023/12/25:三重県南東沖
能登半島地震の1週間前に起きたこの地震では、予測円内が震源となった。
◎2023/12/26:鳥島近海
この場合は、予測円内のギリギリだが、異常震域となった千代田区から震源までの距離は、ちょうど300kmくらいだった。
◎2023/12/28:択捉島南東沖
この場合は、予測円から外れたところが震源となった。
以上、全5件中2件が予想円内で能登半島地震が起きていた。
だが、円から外れた地点が震源となった3件でも、円からそう遠く外れていたわけではなかった。
このように短期間で異常震域を伴う地震が集中することは非常に稀なケースだが、過去の大地震でも同様の事例があったかどうか、少しずつ調査することにしたい。
■地震前の気温変化例
次に、これも私が以前から把握していたことだが、大きな地震の前には、数日から数週間前に震源となる地域の最高気温にピークが見られ、その後に下降してから地震発生となる例が非常に多い。
◎兵庫県南部地震
例として、1995/01/17の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の例を以下に示す。
ここでは、地震発生の8日前の01/09に震源近くの洲本観測所で最高気温が17度とピークに達していた。
そして急下降して、多少上下した後で地震が発生した。
◎昭和南海地震
次は1946/12/21の昭和南海地震(M8.0)の例を。
震源近くの室戸岬の観測点の気温グラフを示す。
この場合、地震の19日前の12/02と7日前の12/14に2つのピークが見られる。
この場合、2回ピークがあるケースがあり得るのか、または7日前を前兆としてのピークとするかの課題が残る。
■能登半島地震の前の気温変化
では、今回の能登半島獅子の前はどうだったかと、最寄りの珠洲観測点の12月~1月の気温グラフを調べてみた。
このように、地震の17日前の12/15にかなり高い気温のピークがあった。
もっとも、近くの金沢や東京の気温グラフを見ると、やはり12/15に最高気温のピークが見られる。
だが、珠洲のデータほど顕著な気温の上下は見られず、やはり大地震の前に見られる典型的な前兆事例といえるかもしれない。
このような法則性が実際にあるならば、ある地域である日の気温が異常に上昇した場合、その後に大きな地震が発生する可能性が少しでもあるかもしれないと防災意識を高めることは無駄にはならないだろう。
■今日の地震前兆
今日01/03 16:30頃に、うちのイエロージャンガリアンハムスターの羽夢菜が、本来夜行性で寝ているはずが、起きていて脱走しようとしていた。
能登半島地震の前日のように回し車を回していたのと違い、地震前兆ではないかもしれないが念のため書いておく。