『週刊現代』1/13・20合併号の記事『日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」』では、地震学者が今後に国内で大地震が起こり得る地域を挙げているが、これに対する私の意見と共に紹介する。
■佐渡付近
講談社の『現代ビジネス』サイトでは、『週刊現代』1/13・20合併号に掲載の記事を『日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」』と題して掲載している。
ここでは、東海大学教授の長尾年恭氏が元日の能登半島地震についてコメントを求められている。
そして、能登半島のM7.6の地震発生後も、まだ佐渡島付近では歪みが解消されず、M7クラスの地震が今後起こり得ると語っている。
そうなると、人口80万人の港町である新潟市などでは、大きな津波の被害に襲われるだろうという。
■静穏化
その他に、今後の大地震の可能性がある地域として、地震活動の静穏化が起きているところを挙げている。
長尾氏は、こう語る。
「私は気象庁が毎日発表している地震のデータをもとに、過去10年間の平均と比べて、最近1年間はどれほど地震活動が活発なのか、静穏なのかを解析し、それを『地下天気図』と名付けて公表しています。当然ながら、ここ最近は能登半島が非常に活発化していました」
そして、静穏化が起きている地域として、北九州市、山梨県・長野県付近、屋久島付近を挙げている。
その理由として、これらの地域では、過去の大きな地震の後で「割れ残り」が
大地震は静穏化が終わってから半年ほどの間に起こるという。
私はこれまでの研究で同様の現象に注目してきたので、よく理解できる。
■大地震が起きないところも
次に後半の記事では、まず大地震が起きた後で、断層の歪みが解消されたために、今後ずっと大地震が起きないだろうという地域を挙げている。
能登半島もその一つで、他には阪神・淡路大震災が起きた神戸市も、千年くらいは大地震が起きないだろうからと、マンションを買うことを薦めている。
また、東北地方は3.11の最大余震がまだ起きていないため、M8クラスも起こり得るという。
私の研究でも、北陸の大地震の次は東方への連鎖というのが、あり得るパターンだと考えている。
他にもこの記事では、下記マップにあるような、今後の大地震・火山噴火に要注意な地域を挙げていて、一読をお勧めする。
■大陸プレート上の連鎖
次に、週刊現代の記事とは離れて、今回のアイスランド噴火から、太平洋プレート上の動きが活発化していると思われ、その連鎖の例を以下にまとめてみた。
2024/01/11 15:53:アイスランド、M4.5、深さ10km
2024/01/11 18:20:アフガニスタン東部、M6.4、深さ207km
2024/01/11 20:58:新月
2024/01/14朝:アイスランド噴火
2024/01/14朝:スマトラ・マラピ火山噴火
2024/01/15 21:52:ロシア、M5.4、深さ10km
2024/01/16 18:42:石川県能登地方、M4.8、最大震度5弱
下記のUSGSのマップは過去1週間のM4.5以上の地震を示すが、そこに上記の火山噴火も▲で追記している。
このように、M5クラスの地震も増えつつある中での今日の能登半島の最大震度5弱が起きたため、今後しばらくはより大規模な余震も含めて注意が必要だろう。