10/30に、地球科学の専門家有志が、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分地選びをめぐり、「日本に適地はない」とする共同声明を公表した。
要するに、地殻変動が激しい日本では「原発は無理」ということを暗に示したことになる。
■「日本に適地はない」
10/30に、地球科学の専門家ら有志が、東京都内で記者会見した。
そこで、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分について「地殻変動が活発な日本では、地下深くに埋める地層処分は不可能で、従来の政策を再検討すべきだ」とする声明を出した。
呼びかけ人と賛同者は、地学関連学会の元会長や元教員ら計約300人。
今後10万年間の地殻変動に伴う岩盤の脆弱性や地下水の状況を予測し、安定した場所を国内で具体的に選定することは現状では不可能と指摘した。
■ハザードマップ
これら専門家諸氏の意見では、地殻変動の激しい日本では、廃棄物を10万年も地下に閉じ込められる場所を選ぶのは不可能という。
現在、日本の原子力発電所は運用中のものが33基ほどあり、他に廃炉中、建設中、計画中、再処理施設などを含めるともっと多くなる。
下記の原発マップでは、各原発から半径100kmの円を描いているが、これは下記サイトで作成した簡易的ハザードマップ的なものだ。
廃炉が決まっている原発も多いが、廃炉処理が完全に終わるまでには長い年月を要する。
福島第一原子力発電所は、東日本大震災で事故が発生する1ヶ月前に、既存の原子力発電所の延命方針が決まった。
老朽化で運転を終える原子力発電所の廃炉処置が困難であることも理由の一つだった。
■「第二のフクシマ」はいつ・どこで?
下記のマップは、J-SHIS作成の「地震ハザード評価の比較」を利用したもの。
震度6弱以上の揺れが起きる地域を示し、赤色が濃くなるほど地震発生確率が100%に近くなる。
上記の原発マップと地震ハザードマップを見比べてみるとわかるが、この地震大国で「第二のフクシマ」はいつ、どこで起きても不思議はない。
特にヤバイと思うのは、たとえば関東から東北にかけての太平洋側など、
そもそも日本の原発は、「原子力の平和利用」などと騙されて、米国から無理やり押し付けられたものだ。
そのあたりのことは、たとえば『原発洗脳』(苫米地英人、日本文芸社)に詳しい。
今回の声明は、やんわりと語っているが、要は核のゴミを処分するところが無い訳だから、原発など辞めましょうということだろう。
※原発の真実を探究したければ「ネットから」では到底無理。
私も、かなり多くの本を読み漁った。
この本は2007年発行で、『これから起こる原発事故』と、まるで原発事故を「予言」していたかのような内容だった。