先週06/17午後に島根県浜田市の海岸でリュウグウノツカイが出現して、これで先週は西日本で3回の出現が起きたことになるが、過去に多数ある宏観異常現象データをもとに、これらが大きな地震の前兆現象である可能性を探ってみたい。
■浜田市の出現
3日前2023/06/17 15:00頃、浜田市の古湊(ふるみなと)漁港近くの海岸で遊んでいた家族が、波打ち際でもがいているリュウグウノツカイを見つけた。
体長2mほどで、少し弱っているように見えて、自分で泳いでいけなさそうな状態だった。
そこで、網で押していくと、まるで蛇が泳ぐかのように沖合へと泳いでいった。
FNN投稿サイトに投稿された動画を埋め込んでおく。
このように沖合へ向かって泳いで行く動画は、貴重かもしれない。
島根県では、毎年夏にかけて3~4の個体が海岸に打ち上がるという。
そのため、そう珍しい事例ではない。
そうなると、地震前兆現象とするには慎重になる必要がある。
■室戸市の出現
この同じ週に、高知県室戸市でも2日連続でリュウグウノツカイが出現した。
2023/06/12と06/13の2日間にわたり、室戸市沖合およそ2kmの定置網に相次いでかかっていた。
2匹とも既に息絶えていた。
体長約4mの個体で、水産会社によると2日続けて生け捕ったのはこれが初めてという。
■地震前兆の可能性
いうまでもなく、浜田市と室戸市の事例は、たとえ地震前兆現象だとしても、1つの地震の前兆とは考えにくい。
全く無いとまでは言わないが、これまで多くの事例を収集してきて、このように太平洋側と日本海側で同時期に出現して、その後に大地震が起きた例は全くない。
では個別の地震の前兆かというと、浜田市の場合はそもそも日本海で大地震が発生する頻度は非常に低く、可能性としては低くなる。
では室戸市の場合はというと、これが地震前兆だったとすればそれは位置的に南海トラフ巨大地震の前兆である可能性も考えなければならない。
だが、自説では南海トラフ巨大地震は黒潮大蛇行が発生している間は起きる可能性が非常に低い。
では黒潮大蛇行はいつまで続くのかというと、JAMSTECの最新の長期予測では少なくとも8月中旬までは終わらないとなっている。
つまり、南海地震などの前兆である可能性は非常に低いだろう。
■リュウグウノツカイとサメ類
このブログで、リュウグウノツカイ出現を伝えると非常に反響があるが、たとえば海の生き物で要警戒の前兆現象としては、たとえばサメ類の方が優先度は髙い。
特に、メガマウス、ラブカ、カグラザメといった深海ザメ類の出現は、大地震と結び付く事例が非常に多く、頻度的にはリュウグウノツカイよりも高い。
1件だけ事例を示すと、2022/07/17に台湾・台東県でカグラザメが捕獲された時には、62日後に台湾南部の4kmの近場でM6.5の地震が起きた。
その台湾では、リュウグウノツカイは古くから「地震魚」として恐れられてきた。
近年の事例では、昨年2022/06/09に台東県の海岸で約6mの個体を釣り上げたというレア事例があった。
その11日後の2022/06/20 01:05に、台湾・花蓮市南南東38m沖でM5.9、日本では最大震度2の地震が起きた。
震源までの距離は136kmで、このタイムラグと規模からして、あり得るケースだろう。
先週の国内の3例は、これら過去のケースと比べると大地震の可能性はそう高くないが、西日本あたりで他の宏観異常現象を含めて注視することにしたい。
※Amazonで防災リュックの類を見ると、★5個くらいのものはごく僅か。
それはやはり個々の人や家庭によってニーズが大きく異なり、万人にお薦めのセットなど無いということだろう。
※12年前、結婚前に井の頭自然文化園で、まだ生きていた頃のゾウの「はな子」を見た。
タイ出身者同士の初めてのご対面。
この5年後、はな子は帰らぬゾウとなった。🙏