昨日04/05にJAMSTECが発表した黒潮大蛇行の長期予測によると、始まって5年9ヵ月になる大蛇行が、渦の力が弱まり5月あたりに終息する可能性があるというが、そうなると自説では南海トラフ巨大地震の発生の可能性が高まるため、地震予知の観点から今後の動向を注視する必要がある。
■黒潮大蛇行の長期予測
JAMSTECの『黒潮親潮ウォッチ』サイトの『2023年6月8日までの黒潮「長期」予測(2023年4月5日発表)』の冒頭では、「黒潮大蛇行が始まって5年目9か月目になり、過去最長期間になっています。大蛇行から渦がちぎれる可能性があります」とある。
その予測期間中の黒潮大蛇行の推移を見ると、2023/05/08には大蛇行の渦がちぎれる予測となっている。
このような予測は以前から時々あったが、実際に大蛇行の渦がちぎれるまで行かないことが多い。
実際に千切れたとすれば、それは大蛇行を形作る渦の力が弱まっていることにはなるが、それが必ず大蛇行の終息に至るわけではない。
そうはいっても、元気象庁・岡田正実と私の研究によれば、南海トラフ巨大地震の発生は黒潮の「直進期」(非大蛇行期)に起きる可能性が高く、巨大地震予知にとって重要な要素だ。
■巨大地震発生時期の傾向
この要注意な予測をうけて、下記のページを久しぶりに更新した。
『【2023/04/06更新】南海トラフ巨大地震発生時期の前兆・傾向・予測~黒潮大蛇行の状況から予測する』
南海トラフ巨大地震の最新予測は、私が単独で出しているnoteマガジン『大地震・災害前兆ウォッチマガジン』で毎月詳細の予測を発表している。
上記ページでは、特に周知すべき重要なイベントがある場合などに限り、更新している。
上記ページで書いているように、過去の南海トラフ巨大地震は、すべて7月~翌2月に発生していた。
かつ、11月中旬~12月には、全16件中5件が起きていた。
そのため、今年の上記の期間に黒潮大蛇行が終息しているとすれば、その期間が最も注意を要するということがいえるだろう。
※南海トラフ巨大地震の発生で被災の恐れがある人々には、第一級のジャーナリストが重要な状況を提供する貴重な本。