今日は各地で気温が上昇し、福島市では本州で今年はじめてとなる真夏日となった。
過去の大地震では、気温ピークを過ぎて数日~10日前後後に当地で地震が起きることが多く、地震予知活動に活用できる可能性があり、関東大震災や東日本大震災の前や最近の福島の例も含めて紹介する。
■福島で真夏日
今日04/20は福島市で最高気温が30度以上と、本州で今年初の真夏日(最高気温が30度以上)となった。
他にも、九州・近畿・関東などでも気温が上昇し、東京の都心では今年3度目の「夏日」となった。
天気予報では、明日4/21までは季節外れの暑さが続くところが多いという。
■2020/05
最初の例は、2020/05/02のGWの最中に、本州で高気圧に覆われ、暑い日となった。
福島県では浪江町で32.5度、福島市で32.4度を記録するなど7地点でこの年初めての真夏日となった。
この9日後に、下記の地震が起きていた。
2020/05/11 08:58:茨城県沖、M5.8、最大震度3
この場合、震源が沖合なので顕著な前兆が出ていたか疑問があったが、震源近くの水戸の気温データを調べると、下記グラフの通りだった。
以降に示す気温グラフは、赤線で示す日最高気温に着目していただきたい。
前述の各地で真夏日となった5/2の最高気温はこの月で最高で、その9日後に上記の地震が起きた。
これも典型的な地震の前の気温変化の例だった。
つまり、大地震発生の数日から10日前後前に最高気温のピークがあり、その後に一旦下がった後で再度上昇した時点で地震が発生する。
■2022/04
次の例は、2022/04/11:東北や東日本で気温が上がり、東北では過去に最も早い真夏日となった。
この頃に東日本で起きていた大きな地震というと、下記のものがある。
2022/04/19 08:16:茨城県北部、M5.4、最大震度5弱
この頃の日々の気温変化を調べてみると、震源付近の茨城県大子町の最高気温の変化が下記のようになっていた。
地震発生の6日前に最高気温の顕著なピークがあり、典型的な地震前兆現象としての短期的気温変化だ。
震源は、茨城県大子町の観測点から13kmほどの近場だった。
ピークの後で一旦ガクンと急落して、再度上昇するパターンも、よく見られる。
■過去の大地震
より説得力を増すために、過去の日本の歴史的大地震の例を示す。
◎大正関東地震
まず、大正関東地震(関東大震災)の時の例を。
1923/09/01 11:58:関東地震、M7.9、最大震度6
この月の横浜の気温変化グラフは以下の通り。
地震の14~12日前に同気温でピークがあり、5日前に小さなピークがあった。
◎兵庫県南部地震
次に、1995/01/17の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の事例を。
1995/01/17 05:46:兵庫県南部地震、M7.3、最大震度7
この月の、震源近くの兵庫県・淡路島の洲本の気温データは以下の通り。
このように、本震の8日前に最高気温の1月で最大のピークがあった。
冬にしては異例の高温だっただろう。
◎東北地方太平洋沖地震
これでもか…と多数やっている余裕はないが、最後に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の例を。
2011/03/11 14:46:東北地方太平洋沖地震、M9.0、最大震度7
この月の仙台の気温グラフは以下の通り。
地震の数日前に値が欠損しているのは、地震によりシステムの異常が発生したのだろうか。
ここでは、地震の5日前にピークがあった。
また、3月の最高気温のピークが3/14にあるのは、その後の仙台付近の余震の前兆だったのだろうか。
■東北は気温変化に注意を
これらの気温グラフで共通して見られるのは、最高気温のピークの後でガクンと下がって谷間ができること。
そして、再度上昇して次のピークを迎えるか、または上昇中に大地震が発生するというパターン。
このような大地震の前の顕著な気温変化は、常に見られるものではない。
たとえば陸上に設置された地震計から遠くの沖合が震源となる場合ほど、このような顕著な気温変化が見られなくなることもある。
念のためということで言えば、福島市など東日本では、5月初旬あたりまでの当地の最高気温の変化に注目した方が良いだろう。
※「防災」で真っ先に考慮するのが電源で、普段使いに防災目的を兼ねれば私が携帯する20000mAhは欲しい。
これはその先行く最新の30000mAhで、ケーブル付きが余計かどうかは使う人次第。