4月に入ってインドネシア・バリ島南部の海岸でクジラが3回も打ち上げられるという異常な現象が起きたが、これが地震前兆である可能性を検討する。
また同時期の4/3~4/5に千葉県の海岸で30頭以上のイルカが打ち上げられた件について週刊誌から取材を求められたが、その報道も紹介すると共に、最近のクジラ・イルカの地震前兆の可能性がある事例を示す。
■バリ島でクジラ
まず、バリ島南部の海岸で4/1~4/8に巨大なクジラが3回打ち上げられた。
そのことはAFPBBニュースが報道している。
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その3つの出現事例の概要は以下の通り。
2023/04/01:タバナン県:息絶えたニタリクジラ1頭が座礁
2023/04/05:クルンクン県:体長18mのマッコウクジラが打ち上げられた。
2023/04/08:ジュンブラナ県:体長17mの息絶えたマッコウクジラ雄が座礁。
4/8のケースは病気だった可能性があるという。
その後に起きた地震としては、下記のものがある。
2023/04/10 00:37UTC:84km south of Nusa Dua、M5.1
「大地震」ではないとしても、下記マップで示すように、クジラ出現地点から震源までの距離はそう遠くない。
過去の研究から、M5クラスで距離100km台というのは、地震前兆現象として発生する電磁波によってクジラの方向感覚が狂わされて座礁したという可能性はあるだろう。
バリ島周辺では、ジャワ島やスマトラ島に比べると過去に大きな地震はそう多くはなかった。
下記マップは過去200年くらいに起きたM6.0以上の地震を示すが、書き入れたように多くの犠牲者が出た地震も起きていた。
まだ日が経っていないために、今日のの地震がより大きな地震の「前震」となる可能性を十分に考慮しなければならない。
■最近の前兆事例
次に、私が収集した膨大な量の動物異常現象データベースから、近年のクジラ・イルカ類の出現が地震前兆だった可能性があるケースをいくつか示す。
なお、地震情報の行末で遅延日数と震源までの距離を示す。
・2021/08/08:大阪府泉大津市の淀川河口付近で息絶えたクジラが漂流。
→2021/09/14 07:46:東海道南方沖、M6.0、最大震度3、37日、310km
・2021/09/13:神奈川県小田原市前川の砂浜にクジラが打ち上げられていた。
→2021/09/14 07:46:東海道南方沖、M6.0、最大震度3、1日、360km
・2023/01/22:神奈川県横須賀市沖の東京湾で100頭近くのイルカの群れが目撃。
→2023/03/02 15:47:八丈島近海、M5.0、最大震度3、39日、231km
・2023/02/04:宮城県石巻市:息絶えたクジラ1頭が漂着
→2023/03/28 18:18:青森県東方沖、M6.2、最大震度4、52日、320km
地震との組み合わせは、あくまでも可能性としてだが、ずっと過去に遡れば鯨類だけでも類似の事例は非常に多い。
■千葉県のカズハゴンドウ
また、2023/04/03~05に千葉県一宮町からいすみ市にかけての海岸でカズハゴンドウと思われるイルカ30頭以上が打ち上げられた件。
じつは先日、『週刊現代』から取材があり、本件についてコメントを求められた。
その記事が今日発売の4月15日・22日合併号に掲載されると言われたが、場合によっては採用されないとも言われていた。
今日見本誌が届いたが、「イルカが房総で変シ 『大震災』の危険な予兆」と題した記事が掲載されていた。
だが、私の名前は無かった。
記事は1ページにも満たない分量で、恐らく記者さんが書かれた原稿が何らかの事由で圧縮させられたなど、あったのかもしれない。
それとも、、他の専門家が私と似たような内容のコメントをされていて、それで被って省略させられたのかもしれない。
カズハゴンドウは、東日本大震災の7日前にも茨城県の海岸で約50頭のカズハゴンドウが打ち上げられたともあるが、これも私がコメントしていた。
必ず大地震が続くわけではないとしても、可能性があることとして、2ヶ月くらいは様子を見た方が良いだろう。
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