5日前に北海道の天文台で7年ぶりにオーロラが観測されたが、この現象は太陽フレアの影響で起きるものであり、その後に世界で大地震が起きる例があるので、過去事例も含めて紹介する。
■北海道でオーロラ観測
2/28、北海道・陸別町の「銀河の森天文台」で、7年ぶりにオーロラが観測された。
北極圏ではなく北海道あたりで観測されるオーロラを、「低緯度オーロラ」と呼ぶ。
ただし、肉眼では識別しにくく、天文台の観測機によるものだった。
通常あまり見られないところでオーロラが観測されるのは、大規模な太陽フレアの発生に伴うことが多い。
2/28に近い時期で発生した大規模な太陽フレアは、以下のものがあった。
2023/02/18 04:38JST：X2.3
2023/02/26 03:40JST：M6.4
■過去のオーロラ
7年前の「銀河の森天文台」でオーロラが観測されたのは、2015/12/21のことだった。
この年には、3/15、6/23、12/21と、3回オーロラが観測されていた。
前述のように、北海道あたりで低緯度オーロラが観測されるのは、大規模な太陽フレアの影響であることが多い。
私の研究では、このような大規模フレアの後で世界のどこかで大規模な地震が発生することが多い。
では、オーロラも大地震も太陽フレアの影響で発生するのならば、「オーロラ→大地震」のリンク付けも条件によっては可能ではないか。
7年前の3回のオーロラの後では、どうだっただろうか。
その後に世界で大きな地震が起きていたかというと、下記の地震が起きていた。
・2015/03/15：北海道陸別町の天文台
2015/03/29 23:48UTC：パプアニューギニア、M7.5
2015/04/25 06:11UTC：ネパール中央部、M7.8、深さ15km、犠牲者約8,900人
・2015/06/23：北海道陸別町の天文台
2015/07/18 02:27UTC：ソロモン諸島、M7.0
2015/07/27 21:41UTC：インドネシア、M7.0
・2016/12/21：北海道陸別町の天文台
2016/01/24 10:30UTC：アラスカ州、M7.1
このように、1ヶ月以内または1ヶ月くらい後に世界でM7.0以上の地震が続くことがある。
■2021年の事例
以下に、北海道以外の地震前兆かもしれない事例を2件ほど示しておく。
まずは、2021年11月にカムチャツカ半島でオーロラが観測された。
・2021/11/06：カムチャツカ火山観測所でオーロラ観測
→2021/11/28 10:52UTC：ペルー北部、M7.1
このように、約3週間後で南米で大規模な地震が発生した。
■2019年の事例
次は、2019年の例。
・2019/05/13：通常はオーロラが見られない米国や英国など、広い範囲でオーロラが報告された。
これに先立って、太陽面爆発の影響によるコロナガス放出の影響が5/16～17に地球の磁場に到達していた。
→2019/05/26 07:41UTC：ペルー地震（ペルー北部）、M8.0、犠牲者2人
このペルー地震の13日前に各地で観測されたオーロラが、この巨大地震の前に発生していたことを、ほとんどの科学者は「たまたま」そうなったのだと言うだろう。
だが、ここで世界で発生する大規模な地震の発生確率を考えてみたい。
M7.0～M7.9の地震は、平均して世界で1年に11回の確率で発生する。
M7.5～M7.9の地震では、1年に3.1回の確率で発生していた。
M8.0以上となると、世界で1年に0.8回の確率でしか起きない。
このあたりの詳細は、下記の私の有料noteで解説している。
このような稀にしか起きない巨大地震が、オーロラ観測の2週間後に「偶然に」発生する確率は？？
そのことを考慮すると、今後も更なる研究を進める価値はあるように思えてくるのだ。
※言うまでもなく、花粉症対策で何よりも優先的に行うのがビタミンDの補給。
他にもがんやコロナなど感染症など、ビタミンDの欠乏によって起きる症状は非常に多く、「日光浴」程度で解決できるものではないことも常識。
