今日発生したM7.8のトルコ大地震では既に犠牲者が千人を超えて、世界の災害史に残る大地震となりそうだが、大きな被害が出ているこの地震から、われわれが今後起きるとされる首都直下地震などで学べることがあるかどうかを考えてみる。
また、トルコの大地震から日本へ地震連鎖した過去の例も紹介する。
■M7.5の余震
トルコ大地震の第2報の記事を書いて投稿しようとしたら、既に自動で記事が投稿されていた。
このブログでは、世界でM7.0以上、日本で最大震度4以上の地震が発生すると、地震速報の記事が自動投稿されるような仕組みを取り入れている。
このM7.5の地震の詳細は以下の通り。
- 地震規模
- トルコ南部、M7.5(別機関ではM7.6)
- Time
- 2023-02-06 10:24:49 UTC
- 2023-02-06 10:24:49 UTC at epicenter
- 2023/02/06 19:24日本時間
- Location
- 38.024°N 37.203°E
- Depth
- 10.00 km (6.21 mi)
■犠牲者1000人を超える
この地震発生については、今日の2本目の記事で紹介した。
19:25更新のNHKニュースによると、トルコでは犠牲者が912人に達し、隣国のリシアの被害も合わせると犠牲者が1600人を超える(21:35のNHKの報道による)歴史的大地震となった。
印象に薄いかもしれないが、トルコでは歴史を通じて多くの犠牲者が出る大地震が頻繁に起きていた。
これは、一つにはユーラシア、アナトリア、エーゲ海、アラビア、アフリカといったプレート境界が複雑に入り組んでいることによる。
それをいうならば南関東も同様だが、こちらはもっと複雑だ。
今日の地震は、シリア・トルコ国境付近にあるアナトリアプレートとアラビアプレートの境界付近で起きた。
このプレート境界では「東アナトリア断層」が形成されていて、この断層活動による地震の可能性がある。
■悲惨な映像
下記の『The Telegraph』のYouTube動画では、冒頭で「悲惨な映像が含まれています」と警告が表示されている。
冒頭では幼い女の子が抱きかかえられて救出されているが、倒壊した住居から助け出されたようだ。
その子の服に赤い部分があり、また顔も赤くなっていて、負傷しているようだ。
動画の後半では、完全に倒壊した建物の瓦礫の山から担架で運び出される人などが映し出される。
数メートルも山と積まれた瓦礫の下に人が埋もれているとしても、救出は至難の業だろう。
下記の動画、見始めて耐えられなくなったら、すぐに停止してください。
■すぐに飛び出してはいけない?
地震が起きたら、すぐに外へ出てはいけないと、よく言われる。
それは、特に日本の住居の場合、屋根瓦が落ちてきて頭上に落下して怪我をするといった危険性があるという事情もある。
だが、杓子定規で覚えてはいけないこともある。
今日のトルコ地震の動画を見て、特にそう思った。
下記の動画では、衝撃的な映像が映っている。
このようなことが、たとえば南関東の首都直下地震でも起こり得るだろう。
老巧化しているなどで常日頃から危険だと思っている住宅では、上からの落下物に注意して、屋外へ避難することで命が救われることもある。
すぐに手に取れるところに防災用具の一つとしてヘルメットを常備することも、あって良かったと思うだろう。
■過去の日本への地震連鎖
トルコは日本からかなり離れている太平洋プレート上にあるだけに、トルコで大地震が起きた後で日本に大地震が連鎖する事例は、そう多くはない。
だが、下記に示すような歴史に残る被害地震の前に、それを暗示するかのように大きな被害地震が起きていたこともある。
※発生時刻はUTC
・1855/02/28:トルコ・ブルサ地震、M6.7、犠牲者1万6千人
→1855/03/18:飛騨地震、M6.7、犠牲者203人以上
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・1943/11/26 22:20:トルコ中部、M7.5、犠牲者約4千人
・1944/02/01 03:22:トルコ中部、M7.6、犠牲者3959人
・1944/10/06 04:34:トルコ西部・アイワルク、M6.8、犠牲者30人
→1944/12/07 13:36:昭和東南海地震、M7.9、犠牲者・行方不明者1,223人
・1949/07/23 15:03UTC:トルコ西部、M7.2、
→1949/12/26 08:24:今市地震、M6.4、最大震度6、犠牲者10人
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・2003/05/01:東トルコ地震、M6.4、犠牲者177人
→2003/05/26 18:24:宮城県沖地震、M7.1、最大震度6弱、負傷者174人
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・2017/11/12 21:18:イラク北部、イラン国境付近、M7.3、犠牲者400人以上
→2017/11/22 05:59:福島県沖地震、M7.4、最大震度5弱、負傷者21人
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・2023/02/06 01:17:トルコ南部、M7.8
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このトルコの地震連鎖がないとしても、今日は満月で、しかも2月上旬は天体配置で要警戒の期間が続くとnoteマガジンで警告している通りだ。
そういう訳で、今後このブログで発震する地震前兆現象などに注意を向けるようにしてください。
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