昨日の幻冬舎Webの記事で、日本で「ここなら安心」という地域はどこかに関する内容があり、先日のトルコ・シリア大地震に関連して書きたいこともあるので、ネタとして取り上げることにした。
■地震多発国
昨日の幻冬舎の記事は、『最近、地震が多い…と感じる人に知ってほしい「驚愕の事実」』と題したもの。
対震構造の開発・普及に努める谷山惠一氏が執筆している。
日本は世界的な地震多発国だが、実際どこでどれだけの頻度で地震が発生しているのかを具体的な数値として把握している人は多くはない。
下記のマップは1977年1月~2012年12月のM5.0以上の地震の震源を示す。
日本の国土面積は全世界の1%にも満たないのに、上記マップでは国土が真っ黒に埋め尽くされているほどの地震多発国だということを示したいのだろう。
加えて、「地震の起こらない安全地帯はほとんどない」ということを解説している。
以上のことは私も常日頃から書いていることで、本当に地震が嫌いな人や大地震で命を落としたくない人は、もう海外移住しか道は残されていないかもしれない。
■直下型地震
それでも、自分や家族の命は何とか助かりたいと誰もが思っているだろう。
ちょうどトルコ・シリア大地震が起きたところで、特に近い将来起きるとされる首都直下地震などの直下型地震に関心が集まっている。
下記マップでは、2/6以降にトルコでで起きた主要な地震の震源を示しているが、いずれも震源の深さが10kmほどの浅発地震だった。
トルコ・シリア大地震では、2/20時点で犠牲者数が4万6千人を超えている。
これほど多くの犠牲者が出た要因としては、震源が非常に浅いところでM7クラス前後の地震が襲ったことが大きい。
このことが、次の首都直下地震に関する話題が多くなっている原因の一つでもある。
■過去の直下型地震
では、過去に日本で、規模が大きく震源が浅い地震が内陸でどれだけ起きていただろうか。
あまりそういう前提で調査したことがなかったので、これを機に調べてみた。
1919年以降の気象庁の震度データベースで、「1919/01/01~2023/02/18、M6.0以上、震源の深さ0~20km」という条件で検索してみた。
すると、74件の地震が見つかった。
その震源分布は以下の通り。
これらの地震の多くでは、被害が発生していただろう。
日本中どこへ移住しても、被害が発生するような地震からは逃れられそうもない。
強いていえば、北海道の北端あたりは過去に別の条件で調べた際にも地震が少なかった。
もっとも、今回は浅発地震に限って調べたわけで、海溝型の巨大地震は北海道でもどこでも起きている。
この調査では、地震が全くない県もいくつかあるが、本当に大地震から逃れられる地域などは、ほとんどない。
■サバイバルのために
上記の過去102年間の地震データを、最大震度別に集計すると、下記グラフのようになる。
ここで、最も多いのが最大震度4で、次は最大震度6(弱)となる。
今日の本題から逸れるが、参考までに、これらの地震を発生月別に集計すると、下記グラフの通りとなる。
9月が最も多く、次に10月と続く。
自分でも意外な偏りとなったが、内陸の浅発地震ではこのような偏りがあるようで、なぜこうなるのかは今後の課題としたい。
今回紹介したマップにあるような地震は、あくまでも便宜上の設定で選んだ条件であり、これを下回るからといって被害が起きないわけではなく、このマップにある地震でも被害がなかったものもある。
やはり特定の活断層が動いて起きる大地震は甚大な被害をもたらすものが多く、そのような活断層がある土地を避けて住むこともサバイバルのための重要な要素となるだろう。
※一昨日AmazonでオーダーしたGalayouの防犯カメラ、まさかの在庫切れ。
35%オフの4200円とは、この機能でどうも安すぎると思ったら、次の製品が出るための在庫処分だったのか?それとも一時的な品切れか。