■「72時間の壁」
下記の内閣府の防災情報の資料「災害が起きたら、あなたはどうしますか?」では、「生死を分けるタイムリミットは72時間」としている。
曰く、「救助活動の現場では災害後3日(72時間)が勝負といわれています」とある。
だが、これはあくまでも平均的な値であり、人によって「生命力」の強さは異なる。
今回のトルコ・シリア地震でも、「奇跡の救出」例が多くメディアで報道されている。
以下に、その例をいくつか紹介する。
■生後10日の赤ちゃん
地震から4日後の2/10に、何と生後10日の赤ちゃんが救出された。
倒壊した建物に閉じ込められた母子が、ともに無事に助けられた。
【英文記事】
この場合、少なくとも赤ちゃんはお母さんの母乳を飲んでいられたのかもしれない。
■6歳の女の子
地震から5日経った2/11には、トルコ南部カフラマンマラシュ県で、女児ベレン・ダルクランちゃん(6)がトルコ軍に救出された。
地震発生から約130時間ぶりのことだった。
顔が流血しているが、大丈夫だったのだろうか。
■生後7ヵ月の赤ちゃん
トルコ南部ハタイでは、地震からおよそ140時間たって、がれきの下から赤ちゃんの泣き声が聞こえた。
救急隊ががれきの下をかき分け、生後7ヵ月の赤ちゃんが救出された。
下記のYouTube動画ニュースの1:08頃から、少しだけ赤ちゃんの姿が映っている。
まったく泣いていないのが驚く。
■「72時間の壁」を過ぎても諦めない
このように、生後7ヵ月の赤ちゃんが、「72時間の壁」の2倍もの140時間も、しかも一人ぼっちで生きながらえたケースもある。
これが大人だったら、お腹が空いたとか絶望的な気持ちになったりするだろうが、それを考えるとやはり奇跡的な救出例だ。
このように、「72時間の壁」をあまり鵜呑みにして、諦めてはいけないということだ。
ましてや身内ならば、どんなことがあっても助かって欲しいという強い気持ちをもって、諦めない気持ちを持ち続けることが大切だろう。
※赤ちゃん用防災頭巾。ここまで考える人は少ないだろうけれど、たしかにあった方が心強いかもしれない。