【大地震】トルコ・シリア大地震は「人工地震だった」「地震雲が出た」~この2つの説の真偽のほどを検証する

2023/02/14

大地震 地震雲 地震前兆

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今日2/14のNHKニュースWEBの記事で、「人工地震」「地震雲」の単語が並んで、もう見出しを見ただけでわかるが否定的な内容だった。

これまでの自分の研究から、これらの信憑性について意見を述べたい。


■トルコ地震の犠牲者数

今日のNHKテレビだったと思うが、ニュースで、トルコ・シリア大地震の犠牲者は5万人に達する可能性もあると言っていた。


これは、国連人道問題調整事務所(OCHA)のマーティン・グリフィス事務次長が2/11にトルコを訪れた際に、「がれきの下まで捜索する必要があるので正確な予測は難しいが、犠牲者は現在の倍以上になると考えている」と語った。


この時の犠牲者数は2万8千人を超えていたので、その2倍だと5万人超えとなる。

もしこの数が現実になると、過去のトルコで犠牲者が数万人を超える大地震は何度もあったが、その中でも20世紀以降では最大規模となる。


■地震雲?

私は一般的な科学者諸氏と異なり、何をどう書こうが研究しようが、同僚から村八分になったり学界から追放されるようなことはなく、誰の束縛も受けずに自分の関心事を研究できる立場にある。


そのような立場からも、たとえば地震前兆現象とされる「地震雲」には慎重な態度を保っている。


というのも、地震雲が全く無いとはいえないけれど、巷では珍しい雲を見るとすぐに地震雲と公言する人が多すぎる。


2/6のトルコ・シリア大地震に関して「地震雲」が出てくれば、あああれかと解る。

もう一目見て「はい、次の話題」と言いたくなる、アレ。



この写真は、トルコ・シリア大地震の7日前の2023/01/19にトルコ西部の都市ブルサで撮影されたとされている。


NHK NEWS WEBの今日2023/02/14の記事では、専門家が「つるし雲ですね」と語っている。



この雲は、山を越える気流で生まれたレンズ状の雲で、天気が崩れる前触れになるとされている。


■つるし雲

まず、真剣に地震雲を研究している人々でも、これを見て本当に地震雲だと考える人は少ないのでは?


たとえば、2020/09/18 06:30頃に静岡県富士市で、富士山をバックに撮影されたつるし雲の写真がある。




これを見て、「富士山が噴火するのでは?」と思った人がいるかもしれないが(?)、残念ながらというか、幸いにしてというか、まだ噴火していない。


では、対応する地震でも起きていたかというと、調べてもそれらしい地震は全く起きていなかった。

やはり、これは通常の気象学的な説明が可能な気象雲のたぐいのようだ。


では、トルコ西部ブルサで1週間前に撮影されたつるし雲は、どうだろうか。

一般的な地震前兆現象として、1週間というタイムラグは、ありそうな日数だ。


だが、地震雲肯定派の肩を持ちたくても持てなくなる要因としては、ブルサが震源から770kmくらい離れていることだろう。


この距離を日本で分かりやすく例えれば、富士山が話題に出たところで富士山を起点とすると、西へ770kmくらいだと、福岡市までと等しくなる。


たとえどんなに巨大地震だったとしても、これだけ離れた距離で出現した雲が地震雲だったと主張する人は、そう多くはないのではないか。

たとえば、地震前兆の強い電磁波が、電離圏で反射して遠方まで届くこともありえるようだが、この種の雲にそれを当てはめるのは、無理がありそうだ。

…というわけで、この件は終わりとする。


■人工地震説

次に、「人工地震」説について。

これについては、前述のNHKの記事でコメントを求められた専門家諸氏の意見に異論を差し挟む余地はあまり無いように思われる。

ただし、今日は時間的余裕がないので、後日じっくり再検討をしてみることにしたい。


一般に、地震に関するデマゴギーとしては、「悪意」によるものと「無知」によるものがあるように思う。


そのうち、前者はどうしようもないとしても、後者はその情報を安易にシェアする前に、自分なりに「探求」することはできるだろう。

十分な知識がないからこそ、そのような概念が安易に出てくるのではないか。


もっとも、Twitterなどでは熟考したりする余裕もなく、ついリツイートしてしまうというケースが非常に多いのではないか。

その点が、このSNSの欠点のように思われる。


■異様な耳鳴り

今日はこれ以上記事を投稿する余裕はないので、ここで追記しておくことに。


今、22:52に、右耳で異様に強い耳鳴りが始まった。

耳圧と共に、セミ鳴き+金属音的な強い耳鳴りが続いている。


ラドン濃度は、1つ前の記事で書いた時点で20まで下降したままで、またばけたん点滅も集中して起きていなく、今すぐには少なくとも関東圏で強めの地震は無さそうに思える。

明日以降、耳鳴り体感の変化を注視することにしたい。



※こちらのまもりだまも、お仕事きっちりしてくれているように思われる。

いきなり夜に「キャーッ」とか叫ばれたりするのに弱い方は、こちらも良いかもしれない。






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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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