今年に入って、トド・イワシ・タチウオ・ボラ・クジラなど海の生き物が次々と出現していて話題になっているが、中には同様の事例が大地震の前にも起きていたことを紹介する。
■トド
まず、トドはオットセイとも報道されたが、2023/01/15に羽田空港近くの東京湾に出現してから3日間ほど居着いている
動物研究家のパンク町田氏によると、トドは夜行性であるため、昼間は陸で休むが、「トドは神経質な動物。ここまで人が側に寄っても寝ているということは体調を崩していて、結構、具合が悪いんじゃないか。衰弱している可能性もあります」とTVで語る。
トドの本州での出現はさすがに少ないが、これという地震前兆事例はあまりない。
何らかの個体の異常なのかもしれない。
■ボラ
ボラの大量出現は、1/14のnoteマガジンで詳しく解説した通り。
1/10に浜松市、1/13に愛知県の川で、大量に泳ぐ姿が目撃された。
ボラの地震前兆かもしれない事例は、一つだけ挙げると、1995/01/15に兵庫県明石市の明石川・大観橋下で数百匹が川を遡上していた。
その後で何が起きたか?
もう時期と場所でわかった方もいるだろう。
2日後の1995/01/17に、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災、M7.3、最大震度7)が発生した。
ちょうど時期も今と同じで、同じ西日本だった。
そして、震源までの距離は僅か8km。
かなり「言い逃れ」できない地震前兆事例といえるだろう。
■冷凍イワシ
イワシは、三陸漁民の間で「イワシでやられてイカで助かる」の言い伝え通りで、イワシ大漁などは素直に喜べないこともある。
つまり、大地震・大津波の前兆だったりすることもある。
ところが、1/15には北海道・斜里町の海岸に凍ったイワシが大量に漂着していた。
こうなると、今夜の夕食になると喜んでばかりもいられない。
凍ったイワシの打ち上げ事例はさすがに過去になく、また三陸漁民のことわざほどには顕著な地震前兆事例も少ない。
一つだけ挙げれば、2015/02/21に岩手県の大浦漁港に、海底が見えなくなるほどのイワシが押し寄せた。
同日、2015/02/21 19:13に三陸沖でM6.4、最大震度2の地震が発生した。
たしかに三陸沖の漁民の観察眼は、鋭いといえるかもしれない。
■多すぎる動物出現
他に、タチウオ(リュウグウノツカイと誤認)、大阪湾のクジラについては、先日の記事で紹介したので省略する。
いつも書いているように、冬季には日本海では深海魚などの出現が多いが、多くは海水温の異常などで説明できるのと、日本海で大地震は太平洋側に比べるとずっと少ないので、記録だけして詳細は調査しないことが多い。
現在は異常事態のため、しばらくは同様の動物の事例を見張ることにしたい。
※うちのナマジーを復活させてから、あまり警報を出さないが、それだけ大地震が起きていないということか。
ナマジーセンターは機能していないが、単体での電磁・静電警告の検証はできる。