今日は千葉県北西部でM5.0の強い地震が起きたが、今後はどのへんで地震が起きそうか、国土地理院の地殻変動データから、近いうちに地震があるかもしれないという大きな変動が出ている地点を調べてみた。
■最近の地殻変動
日本には、電子基準点が全国約1300ヵ所に設置されている。
見た目は、こういうもので、全国津々浦々にあるので、全く見たことがないという人は少ないだろう。
この上部に、GNSS衛星からの電波を受信するアンテナがある。
村井俊治・東京大学名誉教授らが始めたJESEAでは、この近く変動データを利用して地震予測を行っている。
先日『リアルタイム地震前兆データ』のページにリンクを追加した、国土地理院の「地殻変動情報表示サイト」では、最近の地殻変動を参照できる。
今回は、主に過去1ヶ月間の垂直の変動、つまり隆起と沈降を見ていくことにする。
下記の各マップ上に測定範囲が示してあるが、今日取得したデータは始めが8/31から9/14で、終わりが10/1~10/15の2週間の平均値をマップ上で示している。
■東北地方
まず、東北地方から。
ピンクで囲んだ福島県の会津若松あたりで、青の↓で示す沈降が大きい。
これは、もしかすると今日11/03 02:32に起きた福島県中通り、M3.5、最大震度3の地震の予兆だったのかもしれない。
だが、この程度の地震で終わるかどうかは定かではない。
参考までに、9/15以上に起きたM3.0以上の地震のマップを示しておく。
■関東・中部地方
次は、関東・中部地方だが、静岡県富士宮あたりで大きな沈降が起きている。
また、富山県の黒部あたりも、沈降が起きている。
いずれも、上記で示した最近の地震マップで、そのあたりで地震が発生していないことを確認してから挙げている。
■近畿地方
次は近畿地方で、兵庫県北部の朝来あたりで沈降している。
また、紀伊半島の吉野熊野国立公園あたりでも沈降が見られるが、紀伊半島の南端あたりで何度かM3クラスの地震が起きていたので、微妙なところだ。
■九州地方
九州では、鹿児島県の鹿屋市あたりで隆起が起きている。
この付近では、10/02 に大隅半島東方沖でM5.9、最大震度5弱の大きな地震があったが、こちらは少し離れている。
■沖縄地方
沖縄では、そう大きな変動ではないが、本島北部あたりで隆起が起きている。
もしかすると、すでに起きた地震に対応しているかもしれない。
このような電子基準点による地震予測の欠点は、海底の地殻変動がわからないことだ。
場合によっては、内陸近くが震源の海溝型地震では、付近の内陸で反応が出ることもあるのかもしれない。
■体感
耳鳴りは、21:00時点でまだ強く続いている…というか、更に強くなっているかもしれない。
関東地方は、これからまだ地震が続くかもしれないので、注意してください。
※こういう耐震グッズがどれだけ効果があるかは、実際に大きな地震を体験した人でないとわからないだろうが、少なくとも如何にも頼りなさげな突っ張り棒の類よりはマシかもしれない。