気象庁は昨日11/10に最新のエルニーニョ監視速報を発表したが、ラニーニャ現象は冬の半ばまで続くとの予測が出た。
このため冬は寒さが厳しくなるほか、過去データから巨大地震の発生にも影響がある可能性が生じる。
■ラニーニャ現象
ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。
逆に、同海域で海面水温が高くなることをエルニーニョ現象という。
現在、2021年秋に発生したラニーニャ現象が続いている。
下記の図は今年10月の大平洋の平均海面水温を示すが、日本付近は平均より高温を示す赤色が多い。
また、今回のラニーニャ現象発生後に環太平洋で起きた大地震を見ると、この海面水温が高くなっている部分で起きていることが多いようだ。
つい先ほど、別記事で周知したように、トンガでM7.3の地震が起きたが、これもラニーニャ期間中に海水温が高い海域で起きたものだったようだ。
このことは、後日詳細に調査して、今月のnoteマガジンで発表することにしたい。
■ラニーニャ終了の可能性
下記のウェザーニュースの昨日11/10の記事には、気象庁のエルニーニョ/ラニーニャの発生確率が表になっている。
この表を見ると、来年2月になると、ラニーニャ現象の発生確率が半々となる。
そして3月になると、平常の方が70%となり、ラニーニャ現象が発生している確率は30%と低くなる。
これはあくまでも気象庁による予測による可能性だが、他の国の機関では異なる予測となっているかもしれない。
上記のウェザーニュース記事によると、12月~2月の平均気温は、北日本では平年並みで、西日本では平年並みか低くなると予測している。
■日本の大地震の可能性
次に、ラニーニャ現象発生中に日本の大地震の発生はどうなるかというと、私の過去データによる統計的調査では、M7.5以上の地震はラニーニャ期に期待値よりも多く起きていた。
このあたりの詳細は、私のAmazon Kindle出版シリーズ『大地震は海洋現象で予測できる』シリーズだけで公開している。
現在、下記の第1弾~第3弾まで発行済みで、Amazonで購入できる。
◎『地震と海の密接な関係』
◎『世界の大地震発生の傾向』
◎『南海トラフ巨大地震はいつ起きるか?』
その後は、次の『首都直下地震はいつ起きるか』などを出版予定だ。
何度も書いているように、東北地方太平洋沖地震はラニーニャ現象が春に終息する直前に発生した。
このようなことを研究しているのは、世界のごく一部の先駆的な科学者だけなのが非常に残念だ。
※エルニーニョ・ラニーニャを「単なる海洋現象」と思っていると本質が見えない、先が読めない。