11/14に発生した三重県南東沖M6.4の深発地震では、紀伊半島の南端あたりで地殻変動が起きていて、それで11/03の記事で要注意なエリアとして挙げていたところだった。
また異常震域を伴う深発地震だったので、いつものように独自の方法論で今後起きる大地震を予測してみた。
■地殻変動データ
まず、この地震だが、当初はM6.1の規模だったのが、今日「気象庁震度データベース検索」に取り込まれたデータでは、M6.4に修正されていた。
このようなことはよくあることで、時として震源域が変更になったりもする。
11/03の記事で書いた、「【地震前兆】近く地震が起きそうな地殻変動~国土地理院のデータで東北から沖縄まで調べてみた」と題した記事。
ここで要注意ということで挙げた中で、近畿地方では兵庫県北部と紀伊半島の三重県南部の沈降が目立っていた。
これは、過去1ヶ月間の垂直データで判断したものだった。
これは08/31~09/14開始で10/01~10/15終了の2つの期間の平均値を比較した差分の値で隆起・沈降を判断している。
このデータはもちろん刻々と変わって行き、今日時点のデータを見ると、下記マップのようになっている。
これは図にあるように、09/14-09/28から10/15-1029の地殻変動の平均の差分を求めたもの。
特に上下動が大きいのは三重県南部と奈良県南部の2か所だ。
11/03時点の沈降が大きかった地点から若干西へ移動したが、これが11/14の三重県南東沖の地震の前兆かどうかは不明だ。
このような電子基準点の変動データによる地震予測では、海底の地殻変動がわからないため、海溝型地震の予測には不利となる。
これら紀伊半島東部の沈降が三重県南東沖の前兆だったと断定はできないが、今後も同様の観測と予測を積み重ねていくことにしたい。
■JESEAの予測
次は、これも地殻変動に基づく地震予測だが、村井俊治東京大学名誉教授らの『MEGA地震予測』の予測について。
この機関は、三重県南東沖などを予測していただろうか。
10/31の記事で、JESEAの最新の地震予測を紹介した。
だが、この時にも、それ以降でも、紀伊半島あたりは特に警戒エリアに含まれていなかった。
上記の地殻変動についても同様だが、陸地から離れた地点や深発地震は、この方法論では特定が難しいのかもしれない。
やはり、このあたりが、電子基準点のデータに基づく地震予測の問題点だろう。
■異常震域からの予測
次に、今回の三重県南東沖M6.4が「異常震域」を伴う深発地震だったため、例によって今後起こるかもしれない大規模の地震が起きるエリアを予測する。
昨日までの3日間の強烈頭痛でダウンによって、遅れてしまったが、やっと調べてみた。
今回は、最遠の異常震域エリアは北海道東端あたりの別海町常盤だったが、別にかなり離れた小笠原村母島でも有感地震となったので、こちらもサブエリアとして予測対象にすることにした。
その結果、最短では2週間後の11/28までに該当の円内でM5.0以上の地震を予測し、遅延するにつれて12/13までにM6.0以上、01/13までにM7.0以上の地震を予測する。
この予測の方法論は過去に何度か条件を変更したが、これが最善のものとはいえないかもしれず、まだ研究途上の試行として行っている。
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