9/5に中国・四川省で起きたM6.8の地震では、幼稚園で地震に襲われたが先生たちの迅速な誘導で園児たちが全員無事だったというエピソードがあり、その動画を見ると感動するとともに、子供の親として大いに参考になることもある。
■幼稚園での見事な救済
3日前の9/5 13:52に中国・四川省康定付近で起きた、M6.8(USGS発表はM6.6)の地震の件。
犠牲者はその後に増えて、現在は74人となっている。
昨日の報道で、震源近くの雅安市漢源県(かんげんけん)にある幼稚園の様子が紹介された。
この幼稚園では、地震が発生した瞬間、先生たちがすぐに教室に駆け込んだ。
そして、昼寝をしていた子供たちを抱いて速やかに避難させた。
140人以上の子供たちは、わずか1分余りですべて安全区域に運ばれて無事だった。
幼稚園がある漢源県は、震源から約60kmほどしか離れていない。
ここ小平市からの距離で例えると、千葉市くらいまでの距離だ。
■感動する動画
別の幼稚園だが、四川省雅安市のある幼稚園で撮られた動画を見つけた。
ちょうど先生たちが集まって、昼食の最中だったようだ。
13:52と昼食を食べるには遅い時間だが、恐らく園児たちを昼寝で寝かせてから、先生たちだけで食べるのかもしれない。
地震発生と同時に、先生たちは立ち上がり、自分たちの教室へ急ぐ。
そして、強く揺れる中を、園児たちを起こして、屋外へと避難させた。
そのYouTube動画を埋め込んでおく。
先生も園児たちも、このような大地震発生時の訓練を頻繁に行っているのだろう。
子どもたちは防災頭巾は無いが、代わりに手を頭の上に乗せている。
結果的に、全園児270人を無事に運動場へ避難させたという。
このあたりは過去の四川省の大地震で何度も大きな被害地震に見舞われていたために、中国全土よりも常に防災意識を高めているのかもしれない。
■川崎幼稚園
このあたりは、日本の幼稚園や保育園でも見習ってほしいところだ。
見習ってほしいといえば、今メディアで話題の、静岡県の川崎幼稚園の件。
四川省で地震が起きた直後の、9/5 14:10頃のことだった。
静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の通園バス内で、河本千奈ちゃん(3歳)が意識を失っているのを幼稚園の職員が発見した。
その後病院に搬送されたが、間もなく亡くなった。
昨日、テレビの報道番組で保護者に対する説明会の様子を見ていたが、屋外で撮影された映像から聞こえるのは、男性がすすり泣きながら何かを訴える声。
恐らく、亡くなった子のお父さんなのだろう。
そして、怒号や半狂乱になったような女性たちの泣き声。
集団パニックのような状態になったようで、先生と保護者13人が病院へ救急搬送された。
川崎幼稚園では、あの日は専属運転手が休みで、代わりに増田立義園長がバスを運転した。
この人の子供の頃を知る人の話では、子供の頃から「ズボラな性格」「いい加減」だったという。
記者会見では、運転に「慣れていない」ことを強調していたが、だからといって、園児が降車時の確認は怠っていたことは責められることだ。
■乳幼児を地震から守る
このような中国の習慣からは、日本人であるわれわれも見習うべきことが多い。
というか、世界最大の地震大国である日本の方が、この分野では本当は先行していなければならない。
そのようなことを阻む国民性などがあるとすれば、それは被災してから「こんなことが起きるとは夢にも思わなかった」というお決まりフレーズだ。
ここ小平市は地盤は悪くなく、近くに大きな河川もなく、だからこそ住んでいるのだが、過去に強い地震はあまり経験していない。
最大震度はもちろん3.11で、ここは震度5弱だったが、私はSEとして両国で作業していた。
他には震度4が5回起きている。
昨年2021/10/07の千葉県北西部地震、M5.9、最大震度5強では、22:41に地震が起きた時に、私以外の家族は寝室で無事だった。
防災の鉄則として、寝室にはタンスなど高い家具などを置かない。
昨年楽天で買った二段ベッド『大臣Ⅱ』は耐震性に優れ、この程度の揺れではビクともしない。
2歳3ヵ月の遥梛(はるな)は「怖い怖い」と怯えていたが、小さいのに可哀想な体験をした。
乳幼児がいる家庭では、まず小さい命を守ることを最優先して「防災」を考えなければならない。
赤ちゃんを寝かせる部屋も、もちろんタンスなどが無い部屋が必須だ。
※これが良いという訳ではないが、耐震性の点でも二段ベッドは木製が良い。