一昨日9/5に中国・四川省で起きたM6.8の地震の前夜に、コウモリが大量発生していたという報道があり、これが地震前兆としての異常行動だったかどうかを検討する。
■コウモリ
9/4夜、四川省の綿竹市(めんちくし)に大量のコウモリが出現した。
市の住民は「4日夜には確かに大量のコウモリが飛んでいた。ただ、ここ数年は毎年、夏の夕方に現れる」と語った。
四川省地震局は過去の地震について、「発生前に動物の異常行動があった」と指摘しているものの、「はっきりした関連性は分かっていない」としている。
綿竹市は、震源から約260km北東にある町だ。
その距離を知った瞬間に、あ、これは違うかなとも思った。
だが、ここ小平市から北東へ260kmというと、福島県北部あたり。
大きな地震ならば、低い可能性であるかもしれないとも思い始めた。
コウモリの乱舞は、下記のYouTube動画で見ることができる。
この動画を見た瞬間、やっぱり地震前兆かもしれないと思った。
自分は1995年前後にインドネシア・東ジャワに住んでSEとして働いていて、毎夕のようにコウモリが空を飛ぶのを眺めていた。
だが、この動画の量は尋常ではない。
地元の人も、そう感じたから撮影したのだろう。
■コウモリの地震前兆
コウモリ(蝙蝠)は、もちろん鳥類ではなく、哺乳綱コウモリ目に属する動物の総称だ。
翼をもち、完全な飛行ができる。ココウモリ類は超音波を用いた反響定位(エコーロケーション)を行う。
そのため、大地震の前に発生するパルス電磁波に敏感であっても不思議ではない。
たとえば、1976年7月28日の唐山地震(M7.8)の時。
24万2,000人の犠牲者が出た直下型地震だった。
地震の前日には、コウモリが昼間に飛んでいた。
コウモリは夜間のみに飛ぶと思われているが、実際は春先に昼間に飛ぶこともある。
1995年1月17日の阪神・淡路大震災(M7.3)の前には、通常は冬で洞窟にこもっているコウモリが飛んでいたという。
大阪府泉南郡では、地震前日の夜に、家の中にコウモリが入り込んでいた。
昼間は留守にしていたので、いつ入り込んだかはわからないという。
■神戸の前兆
2014/08/24、Facebookの地震前兆グループの投稿で、神戸在住の人が、家の外で普段は見かけないコウモリがたくさん飛んでいると動画つきで投稿していた。
家のバルコニーに一羽が激突して、外に出て気づいたという。
動画を見ると、夕暮れ時の曇り空の下を、多くのコウモリが飛び回っている。
その後に、神戸周辺では以下のような地震があった。
2014/08/26 03:42:淡路島付近、M4.2、最大震度3、11km
2014/08/29 04:14:日向灘、M6.0、最大震度4、18km
夜にコウモリが飛ぶのは普通でも、家に激突するのは異常行動だ。
たとえ暗闇でも仲間と激突しないのも、自ら発した超音波を反射物からの反響音を聞き取って位置関係などを知る。
だが、地震前兆の電磁波に攪乱されて、位置情報が狂わされたのだろうか。
神戸市から410kmほどの距離で、5日後に日向灘で起きたM6.0の地震の前兆だったのかもしれない。
■明菜さん
秋田県の明菜さんが子どものころの1983年5月26日に日本海中部地震、M7.7、最大震度5が発生し、死者104人の人的被害が出た。
この前に、家にコウモリが棲みついていたという。
そういえば、noteマガジンの9月版、今日更新しました。
相変わらず色々と現実になっている夢が多く、今月版でも大変なことになっている。
今回の四川省の地震に戻って、前夜の事例は判断が難しいが、これを機会に過去の地震前兆の可能性がある事例を紹介しただけでも意味はあるだろう。
※被災した際には必需品と誰もが思うだろう。
あると無いでは大違い。