今年の夏はセミが鳴かないということで、地震の前兆ではないかとの声も出ているが、過去の大地震の前兆事例なども含めて検討する。
また酷い頭痛体感やばけたん点滅の多発などがあり、連休あたりまでは地震に注意が必要だ。
■セミが鳴かない
「この夏はセミが鳴かない」
ニュースなどでも話題になっている。
ここ小平市でもまだ蝉が鳴くのを聴いていない。
もっとも、私の頭の中ではいつも鳴いているが。
そういえば、今日11時頃には、セミ鳴きよりも金属音的な耳鳴りが続いていた。
その後、13:06に茨城県北部でM3.7、最大震度2の地震が起きたが、この前兆だったようだ。
明菜さんのサークルで、この夏はまだ蝉の声を聴いていないけれど、こういう年は大きな地震が多いと聞いたという投稿があった。
そのような地震前兆事例は、過去にあっただろうか。
それに答えられる人は、地震前兆研究家顔負けの知識を持っている人だろう。
あるいは、座右の書として『前兆証言1519!』や『地震予測ハンドブック』を持っている?
■セミが鳴かない年に
以下の事例は、上記の2冊のいずれでもなく、他の文献からのもの。
1923年の夏は、神奈川県橘樹郡登戸村(現川崎市多摩区)の一帯で蝉が全く鳴かなかったという記録がある。
埼玉や伊豆半島でも、同様の現象が見られた。
そして、1923/09/01に大正関東地震(M7.9、最大震度6)が発生した。
1707年(宝永4)夏には、伊勢国萩原(現在の三重県亀山市の一部)で、「蝉の声悉く打ち止まん…一帯真夜中の様に静寂也」という記録がある。
セミの声がピッタリ止まり、天変地異の前触れではないかと心配した村民の不安を和らげるため、庄屋が地元の郡代に申し出たという記録もある。
そして、その年の10月28日に宝永地震(南海トラフ全域)、12月16日に富士山の宝永大噴火が起きた。
また、前述の『地震予測ハンドブック』では、セミの項では、ただ1つ、この事例が載っている。
1923年の夏に、東京・湯島で、セミはいたが、木の低い位置に留まっていたり地面にいたので、素手で簡単に捕まえられた。
そして、その直後に大正関東地震が発生した。
■今年もセミが鳴かない
そして今年も、東京でもセミが鳴いていない。
そのことはメディアでも取り上げられている。
たとえば、週刊新潮では、ズバリこういう見出しの記事がある。
『天変地異の前触れ? 「猛暑なのに、セミの鳴き声が聞こえない」のはなぜなのか、昆虫学者に聞いてみた』
2022/07/08
そして、こうある。
「例年であれば梅雨明けの頃には一斉に大合唱を始めるセミの声が、一向に聞こえてこないのである。もしかしたら、これは何か天変地異の前触れなのか――?」
ここで取材されている昆虫学者によると、セミは幼虫の時期に地中で極端な温度変化に弱いという。
そして、時期的に遅れても、しばらくするとセミの鳴き声が聞こえるだろうと。
3年前の夏にも、同様の内容の記事を書いていた。
その年は、セミが鳴き始めるのが遅かった。
今年と同じような要因があったのかもしれない。
■セミ初鳴きデータ
気象庁サイトに「生物季節観測の情報」の情報がある。
そこで、「みんみんぜみ初鳴」などの動植物の観測記録がある。
つまり、セミ等がその年で初めて鳴いた日を記録したもの。
ここで、例として、夏の終わりからしばらくして起きた内陸の大地震の例として、下記の地震の前を調べてみた。
2000/10/06:鳥取県西部地震、M7.3、最大震度6強
以下の3種類のセミの初鳴きは、鳥取観測点のもの。
◎あぶらぜみ
1996/07/18
1997/07/15
1998/07/06
1999/07/07
2000/07/17 遅い●
2001/07/12
2002/07/11
2003/07/20
2004/07/14
2005/07/14
◎みんみんぜみ
1996/08/08
1997/08/07
1998/07/23
1999/08/15
2000/08/05 遅い●
2001/08/02
2002/08/01
◎つくつくほうし
1996/08/08/08
1997/08/08/07
1998/08/07/29
1999/08/08/10
2000/08/08/12 遅い●
2001/08/08/01
2002/08/08/02
このように、地震が起きた2000年は、3つの種類のいずれも、平年よりも初鳴きが遅かった。
このことは、前述のような何かしらの地中の異変が影響したのだろうか。
セミが鳴かない年の後、あるいは初鳴きが遅かった年の後で大地震が起きるということは、場合によってあるのかもしれない。
そのような前兆事例があるとすれば、それは地中の温度や地電流がセミの幼虫に影響を与えるのだろうか。
だが、すべての場合が地震前兆として当てはまるわけではなく、今年のケースも何かしら別の要因があるのかもしれない。
そのあたりは、慎重に扱うべきだろう。
いつも書いているように、単一の事象で地震前兆であるかどうかを判断することは難しく、複合的な要因によって判断することが望ましい。
■強烈頭痛
今日は午後から酷い頭痛があったが、その後自然に収まった。
前回の頭痛体感も併せて載せておく。
・2022/07/11:夜中から頭痛が続き、朝コーヒーを飲む。午後も頭痛が続いたが21時には収まった。「頭痛ーる」では深夜から朝9時まで「やや注意」で以降は通常。→2022/07/14~15
→2022/07/15 13:06:茨城県北部、M3.7、最大震度2
・2022/07/15:15時頃からズキンとする頭痛が始まったが、その後に自然と収まった。「頭痛ーる」では深夜から翌朝3時まで「やや注意」。→2022/07/18~19
まだ完全に収まってはいないので、またぶり返す可能性もある。
■ばけたん・イオノグラム
ばけたんは、今日は1日中家にいたが、14時台以降に点滅が多くなった。
まもりだまは、13時台から20時台まで3回点滅した。
イオノグラムでは、どの観測点も揺れそうな波形となっているが、特に稚内と国分寺の間の東北あたりだろうか。
沖縄のデータは別の地震かもしれない。
頭痛体感とばけたんに加えて、7/14のスーパームーン満月と今朝の太陽Mフレアもあるので、連休あたりまでは注意が必要だ。
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