昨日山口県東部でM4.0の地震があったが、ここはM3クラス以上が10年に一度くらいしか起きず、起きる時は世界的に大地震が続くこともあるので注意が必要だ。
■山口県東部でM4.0
まず、昨日の山口県東部の地震の詳細を。
M4クラスの地震でいちいち騒ぎ立てると読者が去って行くかもしれないけれど、この地震だけは取り上げないといけない。
というのも、1919年以降の102年間ぐらいで、M4クラスの地震は昨日の地震以外には1回しか起きていなかったからだ。
M3.0以上に下げても、10回起きていただけだ。
昨日の地震は、震源の深さ10kmということは、フィリピン海プレートの沈み込みではないことがわかる。
その上の、アムール(ユーラシア)プレート内での地震だ。
過去の10回の地震も、大体がそうだった。
■地震連鎖例
滅多に揺れない震源域は、逆にいうと揺れると要注意な場合もある。
その例だったというような、前後に大きな地震が続いた時期を見てみくことにする。
◎1934/01/10
1934/01/10 08:39:山口県東部、M3.6、14km、最大震度3
1934/01/15:インド・ビハール・ネパール地震、M8.0、犠牲者8519人
1934/02/24:硫黄島近海、M7.1、最大震度1
この頃は、環太平洋全体で揺れていたというよりは、西側の一部から大陸で甚大な被害をもたらした地震も起きていた。
◎1935/09/10
1935/09/01 23:04:根室半島南東沖、M6.9、最大震度4
1935/09/10 23:22:山口県東部、M3.8、27km、最大震度2
1935/09/18 17:23:浦河沖、M6.4、最大震度4
1935/09/18 17:50:十勝沖、M6.1、最大震度3
1935/10/18:三陸沖、M7.1、最大震度3
この時には、オホーツクプレートの東日本でM6クラス以上の地震が多発していた。
◎1972/05/18
1972/04/10:イラン南部、M6.9、犠牲者5400人。
1972/05/18 13:20:山口県東部、M3.9、1km、最大震度1
この時は、山口県東部の前にイランで巨大地震ではないが甚大な人的被害が出る地震が起きた。
◎2004/03/21
2004/02/07:インドネシア・パプア州、Mw7.3、犠牲者37人以上
2004/02/24:モロッコ、Mw6.4、犠牲者630人
2004/03/21 10:10:山口県東部、M3.4、最大震度2
山口県東部で揺れる前月に、大きな被害地震が2つ起きていた。
◎2019/06/15
2019/06/15 07:25:山口県東部、M3.4、最大震度1
2019/06/18 22:22:山形県沖地震、M6.7、14km、最大震度6強
山形県沖地震は、規模は大きく、重軽症者や建物被害はあったが、犠牲者が出ないのが不幸中の幸いだった。
■大地震の連鎖
これだけ示せば、言葉で表さなくても察しが付く人が多いだろう。
では、これで終ります…というわけにはいかないだろうから一応書いておくと…。
西日本が乗っているアムールプレートは、かつてはユーラシアプレートとして一括りにされていたが、山口県東部が揺れると、その前後に大陸側で大きな地震が起きることもあるということ。
そして、リング・オブ・ファイア(環太平洋火山帯)で大きな地震があっても、リング全体ではなく西半分くらいであることが多い。
■2022/06/07
では、これからはどのあたりが注意が必要だろうか。
この1週間で、M4.5以上の地震の分布は、以下のようになっている。
上記で挙げた期間と比べると、あまり大きな偏りはないが、強いて言えば、フィリピン海プレート境界付近で地震が集中している。
新月トリガーは抜けたが、今度はもっと要注意並満月+スーパームーンの影響が今週後半あたりから始まるので、様々な観点から地震前兆を注視したい。
※久々に注文した青森県産の黒にんにく。
1kgのまとめ買いで泣きそうに高いけれど、しっとり感があって外れは少ない。