近畿地方のブログ読者の方からメールをもらって、京都府亀岡あたりの活断層で大きな直下型地震が起きる可能性を示唆する内容で、紹介したい。
■京都の大地震
個人情報を伏せるため、メールの内容は概要のみを伝えるように書き直している。
2022/05/03に近畿地方の方からメールをもらった。
最近は京都市南部など近畿地方で地震が目立ち、気になっているという。
身近に地震関係の仕事をしている人がいて、その人も最近の京都などの地震について、大きな地震の前兆である可能性を語っているとか。
京都府亀岡市あたりの活断層で、近々非常に大きな直下型地震が起きることを危惧しているそう。
その連絡をくれた人は、京都はあまり揺れないという感じで育ったとある。
その人の知り合いによると、過去にM4程度の地震が同じ場所で頻発していたという。
そのことは、その場所に歪みが溜まっていて、その何倍もの規模で、災害級の大地震が起きる可能性もあるのではないかという。
2018/06/18にM6.1、最大震度6弱の大阪府北部地震が起きたが、あの程度の規模でも6人の犠牲者や400人以上の負傷者が出たり、6万軒以上の建物に被害が出たりと、都市部では甚大な被害に繋がることもある。
今回も、その程度の規模は想定しておいた方が良いという。
■地震が増えている
今年に入って、京都府南部で起きた有感地震を検索してみる。
すると、16回も起きていた。
これが多いか少ないか、調べるために、1年前の同じ期間で検索してみた。
すると、M3クラスの地震が2回しか起きていなかった。
今年は、最大でM4.4で、最大震度4の地震が2回起きていた。
やはり、何らかの地殻変動が起きているのかもしれない。
政府・地震本部の「京都府の地震活動の特徴」のページを見てみる。
ここのマップに描かれた、主な活断層と、過去に起きた大地震の震源(過去の地震はおよその位置)を下記のGoogleマップに記してみた。
特に活断層の描画は、ごく大雑把なフリーハンドなので、あまり信用しないでください。
地震の仕事をされている方がご指摘の亀岡市あたりは、たしかに活断層が走っている。
おそらく、生駒断層帯の一部と思われる。
上記ページでは、「生駒断層帯」の地震発生確率は、30年以内にM7.0~7.5程度の地震が、「ほぼ0%~0.2%」となっている。
この値は、決してそう低くない数字ではないかと思う。
■活断層だらけ
それにしても、この京都市や亀岡市あたり、活断層だらけに見える。
京都から大阪にかけて、大都市であるだけに、直下型の大地震に見舞われたら、大参事になること必至だ。
そういう東京はどうなのかと聞かれるかもしれない。
では、お見せしましょう。
「スカスカやん」
そう思う人がいたら、活断層調査の現状をよく知らないのかもしれない。
東京都の、特に23区内の都心では、そう易々と穴を掘って活断層を探したりはできない。
地表がビルやアスファルトで覆われているところだらけでは、調査することは困難になる。
そのため、実際は「未知の活断層」が多数眠っていると考えられているのだ。
なので、上記のような活断層マップを見て、安心してはいけない。
こちらの図の方が、実情に近づいているだろう。
埼玉県から南へ延びている、綾瀬川断層の延長線の可能性を点線で示している。
■京都大地震
京都の地震について、ちょうど掲載されたばかりの週刊誌の記事がある。
3/31以降に、M4クラス以上の地震が、ごく狭い範囲内で4回も起きている。
上記マップにあるように、1830年の京都地震(京都大地震)も、亀岡市付近で起きていた。
京都地震は大きな直下型地震で、京都市街を中心に犠牲者280人など大きな被害を出した。
今後、同じM6.5くらいの地震が起きれば、被害はその比ではないだろう。
それを言うならば首都直下地震も同様だ。
首都圏や近畿地方に住む人々は、被害のシミュレーションをしておくのは今のうちかもしれない。