4月上旬までの黒潮の長期予測が発表されたが、この解説を見ると、多少「含みをもたせた」表現があり、南海トラフ巨大地震の発生の可能性を考えなければならない時期に入るかもしれない。
■黒潮大蛇行
まず、記事タイトルに「可能性を探る」と付したが、全く可能性がなければこんなことは書かない。
もちろん、ほとんどの専門家の方々は、こういう可能性など考えない。
それ以前に、海洋現象と地震発生の可能性について、あまり考慮してくれない。
私見では、南海トラフ巨大地震は、黒潮の「非大蛇行期」または「直進期」と呼ばれる期間、つまり黒潮が大蛇行していない期間に発生する。
それは、過去の南海トラフ巨大地震の発生事例を解析することによって類推するものだ。
■黒潮の最新予測
まず、3日前2/4にJAMSTEC(国立研究開発法人・海洋研究開発機構)がYouTubeで発表した、黒潮の「長期」予測。
これを見ると、かなり複雑な流路になる予測となっている。
まず、2/18頃に大蛇行が千切れる予測となっている。
その1週間後に、千切れた渦がまた合体する。
そして、3/13頃に、また千切れる。
その2回目に千切れる前に、ギクッとするところがある。
黒潮の流れが、室戸岬(四国)と潮岬(紀伊半島)にくっつきそうな程に迫っている。
青色で示される海水温が低い部分は、大蛇行の内側では「冷水塊」と呼ばれる。
この海水温の低下が、南海トラフ巨大地震の発生を抑制する一因となっているのではないかと考えている。
そして、少なくとも1946年の昭和南海地震の震源は、渦の外になる。
つまり、巨大地震とまでは行かなくても、そこそこ大規模な地震が起きても不思議ではなさそうな状態になるのだ。
■黒潮大蛇行の終息?
これだけ大蛇行の渦が千切れると、黒潮大蛇行は終息が近いのではないかと思えてくる。
上記のYouTube動画に付いた解説では、「渦がちぎれても大きな蛇行は残りそうです」とある。
だが、こう続く。
「ただし八丈島の南を通るなど、典型的な大蛇行でなくなる予測になっています。この傾向が続く場合にはすぐにではなくとも大蛇行が終息に向かう可能性もあります。」
海洋の専門家が書いているのだから、これは大変だ。
そうなると、「すぐに」ではなくても、たとえば今年中に黒潮大蛇行が終息する可能性も考えておかなければならない。
過去の黒潮大蛇行と南海トラフ巨大地震の発生の関係について解析した結果、大蛇行の終息まもなく南海トラフが動いたと考えられるケースが見られるのだ。
もしかすると、特に大蛇行が長く続いた後で、終息直後に巨大地震が起きる可能性が高くなるかもしれない。
以上のことを考慮して、今後も黒潮の最新予測を逃さずにウォッチしていくことにしたい。
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