1/15のトンガ海底火山噴火の直前に、トンガの方へ向かって泳いでいたウミガメが方向転換して、噴火を「予知」していたのではないかという報道があるが、本当に噴火を予知していたかどうか、その可能性を検証してみたい。
■ウミガメの航海
オーストラリアのウミガメ保護機関ケアンズ・タートル・リハビリテーション・センター(CTRC)は、3年前に孵化直後の2匹のウミガメを保護した。
その2匹はティリーとサミーと名付けられた。
今年、2匹が2歳になった時点で、甲羅に追跡装置を取り付けて海に放った。
ティリーの方は、47日間で東方へ1867kmを移動した。
だが、1/15になって、唐突に180度方向を変えて、元来たオーストラリアの方向へと泳ぎ出した。
その直後に、トンガの噴火が起きた。
ティリーが方向転換したのは、噴火の直前というが、その正確な時刻は報道されていない。
検討を進めるために、本当に「噴火の直前」だったということを受け入れるしかない。
■噴火「予知」の可能性は?
ティリーは、下記マップのようなルートをたどった。
オーストラリアとトンガの位置関係がわかるように、上記マップをGoogleEarthのマップに取り込んでみる。
ティリーがUターンした地点は、海底噴火したフンガハアパイから西へ6000kmほどの距離がある。
それを考えると、「ほんトカナ?」と思う。
「噴火を予知した」という想定は、果たしてこの距離を考慮に入れてのことだろうかという疑問が残る。
■カメの地震予知事例は?
現時点での情報では、これ以上の考察は難しい。
では、トンガ噴火から離れて、一般にカメの地震前の異常行動の事例はあるだろうか。
ウミガメについては、あまり聞いたことがない。
例によって、「バイブル」を見てみる。
『前兆証言1519!―阪神淡路大震災1995年1月17日午前5時46分』だ。
1995年の阪神・淡路大震災の前に観測された、1519件の「証言」をまとめたものだ。
全てが科学者による検討を経ていない、敢えて文字通り「生もの」として収集された。
もう古書が最安値でも2500円を超えている。
このような貴重な本は、あとで絶対高騰するので、必要な方は今のうちに購入した方が良いと、今まで何度も警告した通りとなった。
「証言7 爬虫類など」の章に、カメの事例がいくつかある。
・御坊市では、前年からカメが冬眠に入らず落ち着かなかった。
・京都府では、冬眠中の2匹のドロガメがガサゴソ動き出した。
・三田市では、冬眠中の2匹のアカミミガメが前日に起き出して、水槽のガラスを引っかいた。
・西宮市では、冬眠中のクサガメが前日に暴れ出した。
・豊中市では、2日前からゼニガメが水槽の壁面に腹をつけて立っていた。
キリがないので、この辺にしておくが、他にも同様の報告が多く掲載されている。
やはり、ウミガメの事例は無かった。
カメが冬眠しないというのは、考えられるケースとしては、暖冬のためにカメが冬眠の時期だと判断していないこと。
だが、震災当時の気温を調べると、地震発生当日の神戸の平均気温が3.9度、最高気温が8.0度となっている。
今年の同日では、平均気温が6.9度、最高気温が9.7度と、今年の方が高いくらいだ。
余談になるが、1995年1月の震源近くの洲本の日々の気温グラフを見ると、地震の8日ほど前に最高気温が16度くらいに急上昇している。
これは、私が発見した気温変化の法則性で、1週間から数日前に震源付近で気温のピークが見られるというもの。
トンガ噴火の前のウミガメの件については、今後も情報を収集して検討したい。
【参考サイト】
■サルちゃんのタイ料理三昧
今日は19時までに下記の2本の記事を投稿しました。
◎【YouTube】国分寺『TARA』のグリーンカレーとイエローカレー~タイ人主婦の溜まり場
◎【タイ料理】カオソーイごはん~カレー麺のスープをご飯にかける~そんなもの世の中にないけれど…
※阪神大震災では、聞いた話では、就寝中に大型テレビが真横から飛んできたそう。