今日1月17日は、27年前に阪神・淡路大震災が発生した日。
これから書く一連の記事は、7年前に大震災特集として執筆したものをリライトする。
この第1弾では、神戸市が『神戸市1.17震災写真オープンデータ』としてWeb上で公開している、大震災当時の写真を紹介している。
※アイキャッチ画像:【題名:阪神淡路大震災1.17のつどい、作者:神戸市(CCライセンス 表示2.1 日本)】
■阪神・淡路大震災27周年
阪神・淡路大震災関連の記事として、まず第1弾をAmeba支部の方で書いた。
「阪神・淡路大震災特集(1)『前兆証言1519!阪神淡路大震災1995年1月17日午前5時46分』」と題して、例の前兆現象の類を集めた本の紹介だ。
地震前兆研究家として、「バイブル」の1冊となっている。
2015年1月、阪神・淡路大震災20周年を迎えた際に、「生き残るために、阪神・淡路大震災から何を学ぶか?」と題して、何回かに渡って、特に防災関連で役に立ちそうな情報を紹介することにした。
今日から数日、数回にわたって、それらの記事をリライトして紹介する。
この第1回目は、この前月に神戸市がオープンデータとしてWeb上で公開した、大震災当時の写真を紹介しながら、大都市での直下地震で生き残る術を考えてみた。
■インドネシアで大震災を知った
1995年1月17日、あの時私は、日本にいなかった。
前年1994年9月から、インドネシア、ジャワ島の田舎町マディユンに派遣されていた。
国鉄の車両工場で、コンピュータのコンサルタントとして、ソフトウエア開発の設計開発に携わっていた。
インターネットなどまだ普及していなくて、神戸で大きな地震があったことを知ったのはいつだったか、はっきり覚えていない。
ホテルでテレビのニュースを見たのか、それとも日本人のプロジェクト団員から聞いたのか。
荒廃した神戸の生々しい光景を見たのは、その年の6月に帰国してからだった。
日本が大変なことに…
あの年は、3月に地下鉄サリン事件も起きて、入って来るわずかな情報から、日本が大変なことになっていると思ったものだった。
大震災からちょうど1ヶ月たった日に、古都ジョグジャ(ジョグジャカルタ)近郊のプランバナン寺院群へ行って、宇宙全体の平和を祈願した。
私の人生で、本格的な聖地巡礼が始まったのは、あの頃からだった。
あれから27年たった。
■「1.17の記録」
神戸市による『阪神・淡路大震災「1.17の記録」』のサイトは、こちら。
※サイトがSSL化されておらず「保護されていない通信」となるので注意。
これら約1000枚の写真データは、誰もが特に断らなくても、様々な形で二次利用できる。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC)の規定による表示の義務はあるが。
ちなみに、このサイトで指定しているCCライセンスの種類は「表示」となっているが、これは「最低限、クレジット(氏名、作品タイトルなど)は表示してね」という意味だ。
■高速道路の倒壊
写真コード:a032、エリア:東灘区、カテゴリ:道路
【題名:深江本町阪神高速倒壊現場、作者:神戸市(CCライセンス 表示2.1 日本)】
まず、これは世界中に衝撃を与えた阪神高速道路の写真だ。
各写真は、PCからだとクリックすれば大きなサイズで見ることができる。
神戸市東灘区深江本町は、南へ500mも行けば海というところにある。
昔は砂浜か何かだったかもしれず、軟弱な地盤とそうでない地盤のちょうど境目だったから、片側に傾いて倒壊してしまったのだろうと推測する。
こちらは、同じ現場を上空から撮った航空写真だ。
写真コード:a070、エリア:東灘区、カテゴリ:航空写真
【題名:深江本町 阪神高速倒壊現場、作者:神戸市(CCライセンス 表示2.1 日本)】
後述するTOCANAの記事でも書いたが、首都直下地震が起きた際には、首都高はもっと酷い惨状となってしまうのではないか。
その多くが地盤が軟弱な旧河道沿いに走っているからだ。
■住宅の倒壊が酷かったところ
写真コード:a012、エリア:東灘区、カテゴリ:住宅
【題名:本山南町6-4付近、作者:神戸市(CCライセンス 表示2.1 日本)】
この写真は、前述の高速道路からそう離れていない、500mほど内陸へ入ったあたりだ。
神戸市では、「神戸JIBANKUN」というサイトを運営していて、地盤の強弱などの地質がわかる地図を公開している。
ガクッと力が抜けるようなネーミングだが、それは置いといて…。
この地図では、透過になっている古地図や地質図を重ねて表示できる。
こういう地図が全国にあったら良いのになー。
◎WEB版神戸JIBANKUN
※SSL化されていないので注意を。
上記サイトの地図で本山南町6-4のあたりを見ると、古地図ではすぐ近くに小川が流れていたことがわかり、低湿地帯だったようだ。
Googleストリートビューで、現在の状況は下記の写真のようになっている。
■ビルの倒壊
写真コード:b030、エリア:灘区、カテゴリ:ビル・商業施設、撮影場所:都通5丁目周辺
【題名:都通5丁目周辺、作者:神戸市(CCライセンス 表示2.1 日本)】
上記は、兵庫県神戸市灘区都通5丁目の三角地帯だ。
写真左手の道路の左側が現在でも川が流れているが、古地図を見ると、正面のSUZUKIの店の奥の倒壊している建物のあたりに、ちょうど小川が流れていた。
下記のGoogleストリートビューを見ると、今はすっかりきれいな町並みになっている。
今回はこのへんにしておくが、地盤が弱い土地に住むと大地震の時にどれだけ危険かは、昨年9月にTOCANAで執筆した記事でも書いておいたので、まだ読んでいない方はどうぞ。
『首都直下地震で首都高全壊!? “危険すぎる地盤”を徹底解説!! あなたの家は大丈夫?』
今日の記事の教訓としては、「地盤が弱い土地から逃げろ!」だろう。
それが可能ならば…の話だが。
特に、むかし海だったところ、谷地、旧河道は危険だ。
なかなかそうは行かないだろうけれど、賃貸の方は家賃の更新のタイミングで引越しを検討することはできる。
※アメブロで紹介した『前兆証言1519!』
Amazonで古書もなくなると、取り返しがつかないことに。
私は予備の1冊も買っている。