今日、内閣府が、日本海溝と千島海溝沿いで起きる二つの巨大地震の被害想定が明らかになったが、犠牲者数の想定が凄く、東日本大震災の比ではないことも起こり得ると覚悟しておくべきだろう。
■千島・日本海溝
今日の内閣府の発表は、衝撃的な内容を含んでいた。
千島海溝と日本海溝で巨大地震が発生した場合、最悪では20万人近い犠牲者が出る恐れがあるという。
まず、日本海溝沿いでM9.1の巨大地震が発生した場合、東北や北海道の各地で10m超の巨大津波が押し寄せる。
そして、犠牲者の数は北海道で13万7000人、青森県で4万1000人、岩手県で1万1000人。
北海道や東北、関東で合わせて19万9000人に上り、22万棟が全壊すると推計している。
千島海溝沿いでは、M9.3の巨大地震が発生した場合は、北海道東部を中心に20mを超える津波が押し寄せるとされる。
そして犠牲者の数は北海道で8万5000人、青森県で7500人、宮城県で4500人などと、合わせて10万人に上り、8万4000棟が全壊するとしている。
NHK:『千島・日本海溝で巨大地震と津波被害の新たな想定を公表』
毎日新聞・有料記事:
『冬季の被害警戒 対策徹底で被害者減 日本・千島海溝地震想定』
■日本海溝の被害
この記事を書き始めてから、ちょうど夜7時のNHKニュースでこの被害の新想定の紹介が始まった。
さすがにわかりやすく図示しているので、いくつか拝借して説明する。
まず、日本海溝で10年前に起きたようにM9.1の巨大地震が発生した場合の津波高さは、最大で下記の通りとなる。
想像を絶する高さの津波に襲われることになる。
また、地震発生後の津波到達時間は、岩手県宮古の場合で、1mが20分後、9.5mが30分後とされている。
■千島海溝の被害
次に、千島海溝でM9.3の巨大地震が発生した場合の被害想定。
犠牲者数計10万人の内訳は、以下の通り。
各地の最大の津波高さは、以下の通り。
津波到達時間は、釧路の場合で下記の通り。
もちろん1mでも数十センチでも、立っていられなくなることは言うまでもない。
強い地震に襲われたら、津波が来るかどうかなどを見極めたりしていては、もう遅いのだ。
即座に避難しなければならない。
もちろん、北海道や東北の海沿いに住む方々は、自分たちが住む土地に津波が到達するかどうかくらいは当然知っているとしても、到達時間やそこまで避難すれば安全かなどを詳細に把握しておくべきだろう。
海辺の津波被害の想定エリアに住む人々は、M7クラス以上の地震が起きた際には、「その度に」避難するつもりでいなければならない。
それが嫌だったり、お年よりや障害者で難しい方々は、そのような土地に住むことは避けるべきだろう。
■寒さが厳しい土地・季節では
想定される犠牲者数が最悪となるのは、いずれも「冬・深夜」に発生した場合だ。
冬の被害が大きい最大の理由は、早期の避難が難しくなること。
特に降雪地帯では、雪がない場合よりも歩く速度も遅くなる。
今回新たに想定されたのは、「低体温症要対処者」。
「冬・深夜」に地震が起きた場合には、日本海溝地震で約4万2000人、千島海溝地震で約2万2000人に上るとされた。
いつも思うのは、防災のことに詳しくない人ほど、「防災対策」というと「備蓄食料」となる。
今日の記事のように、北海道・東北では特に、冬季で大震災・大津波が起きれば、生存のためにまず必要なものは、「暖房」だ。
たとえ津波から逃れられたとしても、低体温症になって命を落とす危険性がある。
ガスが止まり、長期停電するとなれば、やはり自前の暖房が必要となる。
寒冷地では特に、カセットガスストーブなどがあった方が良く、またカセットコンロもあれば備蓄したカセットが両方の目的で使用できる。
1本あたり156円。
■食健三昧ブログ
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