今朝、奈良県でM3.0の地震が起きたが、12/12の奈良マラソンでシカがコースに乱入したという出来事があり、これは地震前兆だったのではないか。
また奈良県では過去に犠牲者を伴う地震が過去100年間で2回も起きていて、その震源に近いので要注意だ。
■奈良県M3.0
地震の詳細は以下の通り。
奈良県で地震は珍しいのではないかと思われるだろうが、後述するように、けっこう起きている。
■奈良マラソンのシカ乱入
この地震が起きて、即座に「あっ!シカ!」と思った。
というのも、先週12/12に奈良マラソンの大会開催中に、コースにシカの大群が乱入するという出来事があったというニュースを見ていたからだ。
ランナーの一人はシカに体当たりされたが、ケガは無かった。
大人しい鹿が市街を勢いよく走ることは異常であり、何かしらの理由があるはずだ。
鹿の愛護団体によると、「鹿が音などに驚いて走り出すことはあるが、これほどの勢いは珍しい」という。
■地震前兆の可能性は?
奈良マラソンは、2010年に「平城遷都1300年記念事業」の一環として始まった。
ハフポスト記事によると、上記の写真を撮影した人は、「大会中にこれほど多くのシカが乱入するのは初めて見ました」と驚いている。
もしこのシカたちの異常行動が地震前兆現象だとすれば、9日後に地震が起きたことになる。
震源から震源から奈良公園前の交差点までの距離を正確に調べて見ると、約16km。
M3.0、深さ10km、距離16km、遅延9日という条件を総合すると、シカの異常行動が地震前兆現象だった可能性は高いだろう。
小規模だが深さ10kmの直下で起きた地震だったので、このようなシカの異常行動となったのではないか。
■本当は怖い奈良の地震
これで終りではなく、そもそも奈良県を震源とする地震は稀だろうということに着目する必要がある。
そう思って、気象庁震度データベースを検索してみた。
すると、1919年以降約100年間で、M3.0以上だと178回と、けっこう起きていた。
ただし、M5.0以上で検索すると5回、M6.0以上では2回と、大規模な地震は少ない。
今回の地震の震源は奈良県北東部の大阪府との県境近く。
過去100年間ほどで起きたM6.0以上の地震は、2回とも名称がつく被害地震となっていた。
1936/02/21 10:08:河内大和地震、M6.4、最大震度5、犠牲者9人
1952/07/18 01:10:吉野地震、M6.7、最大震度5、犠牲者9人
歴史をさかのぼると、416年8月22日に起きた允恭地震(いんぎょうじしん)も、震源が遠飛鳥宮(大和国、現・奈良県明日香村)付近で、これが日本初の震災の記録となっている。
1936年の河内大和地震は、1944年12月7日の昭和東南海地震(南海トラフ)の8年前に起きたが、これが今ならば西日本で起きた大規模な内陸直下地震ということで、「そろそろ南海トラフ巨大地震が起きるのか?」と身構える必要がある地震だろう。
もちろん今日のM3クラス程度ではビクビクする必要もないが、今後この震源域でより大規模な地震が起きるようになれば、要注意ということになる。
※防災といえばラジオよりもテレビ。時代は変わる。