トカラ列島では一昨日から150回を超える地震が続いていて、また伊豆大島近海でも地震が多発しているが、この2つの震源域の近くの火山の噴火活動も含めて、今後警戒すべき事象を考えてみたい。
■トカラ列島と伊豆大島近海
伊豆大島近海の方は、まだ群発地震というほどでもない。
だが、便宜上そう呼ぶことにする。
トカラ列島近海の異常なほどの回数の群発地震は、12/4昼に始まり、18:30時点でM2~M4クラスの地震が168回起きている
その後、21:15時点で3時間弱ほど収まっているようだ。
伊豆大島近海は、12/4以降20:55時点までにM2~M3クラスの地震が13回起きた。
■2つの震源域で大地震は?
では、この2つの震源域自体で大地震が起きる可能性はあるだろうか。
1919/1/1以降の約100年間で、トカラ列島近海と伊豆大島近海でM6.0以上の地震は、15回起きていた。
うち、伊豆大島近海が最大M7.0で11回。
トカラ列島近海は最大M6.6で4回起きていた。
もっとも、伊豆大島近海のうち5回は、1923/09/01に起きていた。
つまり、大正関東地震の直後から余震的に起きたものだった。
その後、1978/01/14に伊豆黄島近海で起きたM7.0の地震は、犠牲者25人の被害地震となった。
大きな被害地震となる可能性としては、伊豆大島近海の方がありそうだ。
この近海では、群発地震の間に大きな地震が起きることもある。
■大島三原山と諏訪之瀬島
トカラ列島の群発地震で懸念されるのが、近隣の諏訪之瀬島の火山活動だ。
実際、諏訪之瀬島は11/29以降に爆発的噴火が頻発している。
伊豆大島近海の地震については、過去には伊豆大島三原山の噴火に結び付いていたことがある。
ただし、現在は噴火警戒レベルは1(活火山であることに留意)となっているので、現時点では噴火する要因はない。
■群発地震のシンクロ
トカラ列島近海と伊豆大島近海で同時期に群発地震が起きていたことは、過去120年間ではほとんど起きていなかった。
強いて言えば、ある時期にはこの2つの震源域で起きる地震が混在していたことがある。
それは、2011年1月下旬から3月7日頃までだった。
もうおわかりだろうが、3月11日の東北地方太平洋沖地震の直前までのことだった。
この2カ月半ほどの間に、両震源域で331回も有感地震が起きていた。
だからといって、大震災と呼ばれる出来事が起こりそうだというわけではない。
それよりも、今は8/13以降の福徳岡ノ場の海底火山噴火の後であることの方が警戒を要するかもしれない。
■フィリピン海プレート
12/4午後には、ジャワ島のスメル山が噴火した。
そして昨日は、インドネシアでM6.0の地震が起きた。
この流れで行くと、フィリピン海プレートがより活動的になるかもしれない。
あるいは、オホーツクプレートに派生するパターンだ。
ちょっと頭痛が始まる気配がある。
今日は時間と今後の体調と相談して、「【日刊】今日の前兆現象」の方は書かないかもしれない。
AC・車載・バッテリーと3ウエイ電源で被災時に貴重な情報源になる?