今日はトカラ列島近海で半日ほどの間に30回を超える地震が起きているが、例の「トカラの法則」といって、この震源域の群発地震の後で国内で大地震が起きるという説も含めて、検討する。
■トカラ列島で群発地震
今日トカラ列島近海でM2~4クラスの地震が続いた。
有感地震の多さは尋常ではない。
21:20時点で、34回起きた。
あまりにも多いので、直近の3分の1程の地震情報のみ示す。
最初に起きたのは12:32だったから、かなり短時間に集中している。
■「トカラの法則」?
以下に、今年4月にTOCANAで執筆したトカラ列島の群発地震関連の記事に加えて、過去の群発地震の後でどういうことが起きたかを紹介する。
通常トカラ近海で地震が相次いでも、それだけで終わることが多い。
だが、それだけで終わらないこともあるので、巷で言われるような「トカラの法則」的なことは、念のため注意した方が良い。
それに関することは、今年4/19の下記のTOCANAの記事で書いた。
■群発地震に続く地震
◎1996年台湾近海など
1996/02/14~24にトカラ列島近海でM2~M4クラスの地震が18回ほど続いた。
その1ヵ月間ほどで、以下のような地震があった。
1996/02/14~24:トカラ列島近海でM2~M4クラスが18回
1996/03/05 23:52:台湾付近(花蓮沖)、M6.6、最大震度3
1996/03/06 02:32:台湾付近(花蓮沖)、M6.1、最大震度1
1996/03/10 01:15:北海道東方沖、M6.2、最大震度1
1996/03/17 07:04:小笠原諸島西方沖、M6.6、最大震度2
◎2000年:鳥取県西部地震
2000/10/02にトカラ列島近海でM2~M5クラスの地震が29回も起きた。
うち最大規模は16:44のM5.9、最大震度5強だった。
その後に何が起きたかというと、
2000/10/02:トカラ列島近海、M2~M5クラスが29回
2000/10/06:鳥取県西部地震、M7.3、最大震度6強
2000/12月~2002年12月:諏訪之瀬島で噴火
2001/03/24:芸予地震、M6.7、死者2人
鳥取県西部地震では、犠牲者は無かったが182人の負傷者が出る被害地震で、住宅の全半壊も3500軒ほどあった。
また、この年には2000年12月に諏訪之瀬島が小規模噴火を起こし、噴煙・降灰があった。
◎2016年:熊本地震
2016年2月2~14日にかけてM2~3クラスの地震が15回起きた。
少し長くなるが、その後2か月間ほどで、熊本地震(前震・本震)などが起きた。
2016/02/02~14:トカラ列島近海、M2~M3クラスが15回
2016/02/15 03:09:鳥島近海、M6.0、最大震度2
2016/04/01 11:39:三重県南東沖、M6.5、最大震度4
2016/04/14 21:26:熊本地震(前震)、M6.5、最大震度7
2016/04/15 00:03:熊本県熊本地方、M6.4、最大震度6強
2016/04/16 01:25:熊本地震(本震)、M7.3、最大震度7
◎2021年:前半
そして今年に入り、まず前半部分でも群発地震があった。
2021/03/02~06:諏訪之瀬島で132回の爆発。
2021/04/09~15:トカラ列島近海で有感地震が40回以上。
2021/05/01 10:27:宮城県沖、M6.8、最大震度5強
2021/05/14 08:59:福島県沖、M6.3、最大震度4
この場合は、諏訪之瀬島の噴火活動が先だっていた。
◎2021年:後半
そして今日、21時時点でトカラ列島近海で30回の地震が起きている。
また、諏訪之瀬島の噴火活動も続いている。
トカラだけでなく、より長期的には、夏の手石海丘や福徳岡ノ場の海底火山噴火が引き金になり、日本列島の地殻の活動が活発化してきた。
■今日は皆既日食
このように、この半年弱で地震・噴火活動が活発になってきた中での、今日の皆既日食なので、それだけ要注意だと思っている。
今日の皆既日食が、前回の部分月食に比べて日本のメディアで殆ど話題にならないのは、日本では観測できないからだ。
今回は南半球でしか見られないためだ。
毎日のように書いているが、来週末あたりまでは世界的に大きな地震に注意を。
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