今日TOCANAに掲載された私が執筆した記事は、深発地震で且つ「異常震域」を伴う地震では、その後1ヶ月以内にM6.0以上の大地震が起きる傾向があるという法則性を紹介したもの。
■異常震域の法則
今日のトカナの記事は、『【緊急警告】10月14日までに東北で巨大地震発生か!? 「深発地震と異常震域の法則」発動で危機近しと判明!』と題したもの。
ただし、いつもの「お約束」で、私は「巨大地震」とは書いていないので。
9/3にオホーツク海南部でM5.8、深さ628kmの深発地震が起きた際に、震源からかなり離れた地点で有感地震となる「異常震域」を伴う地震となった。
そして、過去に発見した法則性によって、10/3頃までに東北から西日本のあたりでM6.0以上の地震が起きる可能性が高いと予測した。
すると、9/14に東海道南方沖で想定内のM6.2の地震が起きたが、想定外だったのは、これもまた「異常震域」を伴う地震だったこと。
このように2回連続で来たのは、これまで調査したデータでは初めてのことだった。
これ以上の解説を付ける前に、まず下記のTOCANAの記事を読んでみてください。
■新たな作図ルール
昨年だったと思うが、この「異常震域の法則」を発見してから(降りてきた?)、地震予測のエリアを決める際に、円の大きさや位置などで、いささかアバウトなところがあった。
これではいけないということで、予測マップ作成時に以下のように自分なりの「決めごと」を作った。
・最遠の異常震域となった地点をパターンBの円の中心とする。
※最遠の異常震域と離れた地点で異常震域となった場合は、参考までにパターンBだけ円を描く。
・パターンBの円の作図:
気象庁・震源データベース検索結果マップで縦1マス分(500km)を直径とする円を描く。
・パターンAの円の作図:
縦1.5マス分(750km)を直径とする円を描く。
・パターンAとBの円周の間は100kmくらい空ける。
結果的に、以下のようになる。
■異常震域を伴う地震の発生頻度は?
「異常震域」を伴う地震が発生する頻度は、機械的に検索できないのでカウントが難しい。
1919/01/01~2021/09/17の気象庁震度データベース検索では、深さ350以上の有感地震は537回起きていた。
平均して年間50回くらい起きている。
そのうち異常震域を伴う地震は、1つ1つ震源図を確認しないと見つけるのが難しい。
そのため、かなりの時間を要する作業となる。
これまで調べたうちでは、深さ350以上の深発地震は、過去5年間で55回起きていた。
そのうち、異常震域を伴う地震は18回起きていた。
うち、1ヶ月以内にパターンAかBでM6.0以上の地震が起きたのは12回。
内訳は、パターンAは2回、パターンBは10回だった。
確率的には18回中12回で、67%となる。
つまり、異常震域を伴う深発地震では、半数以上で1ヶ月以内に「想定したエリア」でM6.0以上の地震が続いていることになる。
このようなパターンAとBのような想定は、当初は見当づけによって仮に設定したものであり、今後の研究次第で変わっていくかもしれない。
これまでの感触では、少なくとも異常震域が起きる深発地震では、その後に大地震が続くことが多いという仮説は、久しぶりに「センター前ヒット」くらいは行っているかもしれない。
方向性はそれほど間違っていなさそうだということで、今後も地道に研究を続けたい。