今日は、数年前に自分が発見した「台風の進路と地震発生の関係」に関する法則性について紹介する。
■台風が地震を避けて行く?
自分が独自に発見した(と思っている)こととして、「台風の進路と地震の関係」がある。
それは、「台風は、近い将来に地震の震源となる地点を避けていくかのような進路を取って進む」ということ。
ここで、頭がおかしいと思われないように、慎重な表現を取っている。
このことは、5年前の夏頃、7月中旬に気が付いた。
詳しくいうと、2016年台風7号が南方のマリアナ諸島を北上していった際に、直近で大きな地震が起きたところを迂回して進んでいるように思えた。
だが、そうではなく、その大きな地震の余震を避けているのではないか。
つまり、避けて通るのは過去の地震ではなく、これから起きる地震ではないかと考えた。
もちろん台風が進路を変更する要因は、最大のものは「気圧」であって、まずその点を考慮しなければならない。
■2016年の例
これは大変だということで、さっそく2016/08/29のTOCANAで記事を執筆した。
ちょうど「トリプル台風」が発生して日本に接近しつつあった時だった。
この記事で掲載した画像を、こちらでも貼りつけておく。
まずは、8/22に宮城県沖M5.2と三陸沖M5.1の地震が続いて起きた時のもの。
その前日に、台風11号がその2つの地震の震源の間を縫うように進んでいった。
次は、2014年台風18号の進路。
9/30~10/1の進路は、まるで何かを避けるかのようだった。
そして、約1週間後の10/6にサイパン島東沖でM5.9の地震が起きた。
地震の震源となる地点を、かなり接近してから急に進路を変えている。
次は、2015年の台風7号の進路。
南方から来た台風は、東へ進路を変更して進んでいった。
そして10日後の5/30に、小笠原諸島西方沖でM8.1の地震が起きた
この時は、かなり手前で進路を変えているのは、地震の規模が大きくなるほど、そういう傾向があるのかもしれない。
■他にもいた
あとでわかってきたのは、これは私が初めて発見したことではなく、それより以前に同様のことを研究していた人がいたということ。
TOCANAの記事で紹介しているように、Boppoさんは以前から台風と地震の関係に着目していて、「台風通過後3日以内はM5・震度4以上が7割の確率で発生」することを発見したと主張している。
二人とも、「地震と台風は同時には発生しない」という前提で研究を進めている。
また、「台風が通過した後は地震が起きやすい」ということが良く知られている。
また、「地震雲」の研究で知られる鍵田忠三郎氏が著書で書かれていた、地震と雨の関係にも関わってくることだろう。
「気圧と地震の関係」は非常に重要で、そういう方向性で研究を進めたいが、そのためには気象学的な知識が必須となる。
■台風5号
今日このような内容を書き始めたのは、今年の台風の進路を見ていて、6月の台風5号の進路で良い例がありそうだからだ。
下記マップで、台風5号が北上していく際に、まず6/28夜にカクカクッと2回微妙に進路を変えたのは、近く両脇で4回ほどM4クラスの地震が起きる地点を縫うように通っていったかのようだ。
さらに、6/27 12時には1~2週間後にM4~5クラスの地震が3回が起きる地点を、絶妙のコントロールで(?)避けて通って行ったように見える。
このような解釈は、たまたまそうなっているだけかもしれない。
将来そういう結論に達したとすれば、それで納得できてよかったと思うだろうが、まだそこまで達していない。
そのため、今後もより多くのデータを用いて研究を続けて行きたい。
自分で作るのが面倒という人には、こちらを。
ずっと前に紹介したかな?自分も欲しいかも。