静岡県熱海市で、梅雨前線の影響で土石流が発生し、大きな被害が出ているが、メガソーラーが関係している可能性があるので調べてみた。
■熱海の土石流
昨日7/2夜からの活発な梅雨前線の影響で、静岡県や関東南部を中心に発達した雨雲が流れ込み、記録的な大雨となった。
特に静岡県熱海市では、土石流の被害が発生した。
最新の報道(7/3 21:30時点)では、住宅十数軒が流されたという。
先ほどNHKテレビのニュースで、専門家が1秒間に10m以上の速さで流れ落ちると言っていて、驚いた。
これでは、山の上の方で土石流が見えてから避難しても、逃げ遅れてしまうだろう。
そのニュースでも、防災担当者が道沿いに下に走っていたが、土石流が落ちる方向へ逃げるのは危険だろうと見ていた。
その後に被害にあったと報道がないので、何とか逃れられたのだろう。
熱海のあたりは大地震に伴う津波の被害が懸念されるが、今回は言ってみれば「上からの津波(のようなもの)」で、上からも下からも被害が起こるリスクがある土地ということになる。
下記YouTubeに土砂災害の瞬間を映したニュース動画があるが、衝撃的な映像を含むので、ご注意を。
■土砂災害危険度
海辺の土地というのは津波や水害の危険性があるところが多いが、下記の今後の「土砂災害危険度」のマップを見ると、危険度が高い土地が非常に広いことがわかる。
色分けで、色が濃いほど危険度が高い意味となる。
今日土石流が発生した地点を青丸で囲んである。
さらに拡大すると、こうなる。
Googleマップでは、「熱海市で地すべり」と記されている。
この地点を、Googleマップで航空写真に変えて見て、ハッとした。
「なるほど、これか…」と。
土石流が発生した上の方を見ると、こうなる。
■メガソーラー設備
このように山肌が露わになった土地は、自然にそうなったとは思えない。
調べてみて、すぐにわかった。
メガソーラー開発のためだった。
ネット上では、即話題になっていた。
下記の写真はGoogleEarthのもので、斜め上からの航空写真。
その少し下の写真では、「伊豆山」の山頂があって、その直下に住宅が見える。
おそらく、ここに流された住宅があったのではないか。
流された家はお気の毒だが、元々、災害リスクが非常に高かった土地のようだ。
つい先日、大阪市ので住宅倒壊があったが、当地は「のり面」(人工的斜面)の危険な土地だった。
今回は事情は異なるが、自然に手を加えたことによって災害リスクが高くなったという点では共通している。
■メガソーラーの問題点
上記のGoogleマップの航空写真は古い情報のようで、その後に下記の写真のようにメガソーラーの設備が設置されていた。
メガソーラー、つまり太陽光発電所の設備だ。
考えられる要因として、森林が裸になったために、流れ落ちる水の勢いを弱めるものがなくなったことが一つとしてあるのだろうか。
もっとも、これが全て悪者と決めつけるのは早計で、今後の報道を待たなければならない。
個人的には、全く何の影響もないとは思えない部分があるが。
メガソーラーといえば、最近は「環境破壊」ということで大きな問題になったばかりだった。
「環境に優しいはずのメガソーラーが自然破壊?」という意見が目立ち初めていた。
熱海ではないが、伊豆半島ではメガソーラー建設反対運動が起きているようだ。
「環境に優しい」はずのメガソーラーが、実際は森林伐採で山肌を露わにして環境破壊に繋がるというのは、難しい問題だ。
そのため、たとえば山梨県では太陽光発電施設の設置に関する規制を大幅に強化する条例を制定する方針を固めた。
「もしそれが一因だったとすれば…」という前提で書いたが、他の土地での災害リスクを考えるために多少なりとも参考になるかもしれないということで、書いておく。
■土砂災害の前兆
tenki.jpで、このような「土砂災害の前兆」という画像があったので、参考までに。
ただ、今回のような短期間で発生した土石流の場合は、前兆現象は簡単にはわからないかもしれないが、長期的な前兆を知るための一般的知識として載せておく。
最新の報道では、心肺停止だった2人の方々が亡くなられたという。🙏
■サルちゃんのタイ料理三昧ブログ
星乃珈琲店でガパオライス。
※少しでも土砂災害の心配がある土地に住んでいる方にとって、このような本が参考になるかもしれない。