東京都江東区の川でクラゲが大量発生しているという情報が入ったので、過去に大地震の前兆現象があったかどうかも含めて検討する。
■江東区の川にクラゲ
Facebookグループで、江東区の川で5/16朝にクラゲが大量に浮かんでいるのを見たという人がいた。
翌日は少し減って、今日5/18は雨が降ったこともあって水が濁っていて確認できなかったという。
Yahoo!リアルタイム検索で調べると、江東区でクラゲ出現は、Twitterで4/25、5/11、5/12に写真が投稿されている。
まず、5/11のツイートでは、JR錦糸町駅の近くの横十間川でアカクラゲが大量発生とあり、写真もある。
錦糸町方面へ散策してたら、
— 祭 (@maturi_1515) April 25, 2021
横十間川(小名木川)で、
大量のアカクラゲが発生中。
通常の水母より毒性が強い為、
子供さん達に近付かないよう、
注意して下さいな。
例年より、茶毒蛾も繁殖してる様なので気をつけて。#江東区#北砂#小名木川 pic.twitter.com/NuluWFRkmq
下記マップを見ると、場所は荒川と隅田川に挟まれた土地で、入り組んだところの小さな川に、どうやって海の生物がそこまで行くのかと思うようなところだ。
どうも船の上から撮影しているようだ。
Twitterを見ていると、この無数入り組んだ運河にクラゲがいること自体は、そう珍しくもないようだ。
だが、大量に出現したことが地震前兆となるかどうかがポイントかもしれない。
■クラゲの地震前兆例はあるか?
過去にクラゲが大地震の前に現れたことがあったかどうかは、パッと思い出せない。
そこで、私の「バイブル」である2冊の本を見てみる。
まず、『前兆証言1519!―阪神淡路大震災1995年1月17日』、弘原海清、東京出版
1500件の事例の中で、魚類も多いが、クラゲは全くない。
もう1冊、『【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない』(池谷元伺、青春出版社
この著者の池谷元伺・大阪大学名誉教授は、1999年に起きたトルコ大地震の発生後に震源から40km離れた村を訪れた。
1999年8月17日のイズミット地震(トルコ大地震)では、M7.6の地震が起こり、1万7千人が犠牲になった。
池谷氏は、様々な前兆現象があったことを住民たちから聞いた。
たとえば、深海魚が水面近くで見られたという。
また、震源近くのイスタンブールの魚市場では、地震の8~9日前に漁獲量が通常の3倍になっていた。
震源近くのイズミット湾には、地震の前後に大量のクラゲが出現していた。
インドネシアの地震の前にも同様にクラゲが大量に表れたが、これは魚が逃げてプランクトンが豊富に採れるからだと池谷氏は書いている。
海外のWeb上の情報でも、イズミット地震の際のクラゲの出現について書かれている。
その夜、蒸暑くて眠れず、深夜に公園を散歩する人々があった。
イズミット地震という歴史に残る大地震の前兆現象と思われる例がある以上は、今回の江東区の件も地震に注意した方が良いだろう。
特に千葉県の内陸などで地震が頻発してきたので、そのあたりも含めて注視したい。
※防災セット2人用。