大地震の発生や猛暑・台風にも関係するラニーニャ現象の最新の予測が発表されたので、今後の地震・台風・猛暑の発生との関係なども含めて見ていきたい。
■「エルニーニョ監視速報」
今日5/12に気象庁が「エルニーニョ監視速報(No.344)について」と題した報道発表資料を公開した。
ラニーニャ現象とは、正式にはラニーニャ・南方振動という。
大気ではインドネシア付近と南太平洋東部で海面の気圧がシーソーのように連動して変化し、海洋では赤道太平洋の海面水温や海流などが変動する現象のこと。
ラニーニャ現象が発生中には、太平洋の西側の日本などでは、海面水温が平年より高くなる。
この反対に、エルニーニョ・南方振動は、日本付近の海面水温が平年より低くなる。
現在のラニーニャ現象は、2020年夏に発生して、昨年11月~12月がピークだったという。
■今後の予測
NOAAによる5/10発表の最新の予測では、ラニーニャ現象は6月あたりに消滅するのではないかとある。
5月~7月の間に、ラニーニャ消滅の可能性は80%ある。
ラニーニャ現象によって、昨年12月の寒さに影響を与えたという。
ウェザーニュースによると、今年の夏は海面水温は平常な状態に戻るだろうと予測している。
ただし、黒潮大蛇行は現在も続いていて、これは関東に猛暑をもたらす傾向がある。
そのため、たとえラニーニャが終わっても今年も猛暑を覚悟しなければならない。
■ラニーニャと台風
気象庁のサイトのFAQによると、エルニーニョ・ラニーニャ現象と台風には、以下のような関係があるという。
◎エルニーニョ現象発生時
エルニーニョ現象の発生期間の7〜9月は、台風の発生数が平常時より少ない傾向がある。
台風の発生位置が、平常時に比べて南東にずれる傾向がある(夏は南に、秋は南東にずれる傾向がある)。
夏、最も発達した時の台風の中心気圧が平常時よりも低い傾向がある。
秋、台風の発生から消滅までの寿命が長くなる傾向がある。
◎ラニーニャ現象発生時←今はこちら
台風の発生位置が、平常時に比べて西にずれる傾向がある(夏は北に、秋は西にずれる傾向がある)
秋、台風の発生から消滅までの寿命が短くなる傾向がある。
つまり、このまま夏になると、台風が北にずれて、秋には西へずれる傾向があるという。
秋の台風は短くなるというのは、歓迎すべきことだ。
■ラニーニャ現象と地震
ラニーニャ現象と地震の関係を考える時に、真っ先に思い出すのが、東北地方太平洋沖地震だ。
この時の前年夏にラニーニャ現象が発生して以降に起きたことを以下にまとめる。
【ラ】2010年夏~2011年5月中旬
2010年7月23日:フィリピン、ミンダナオ島、Mw7.6。
2010年10月25日:スマトラ島沖地震、Mw7.9。犠牲者400人以上、津波。
【噴火】2010/10/26:ムラピ山、犠牲者386人。
2010年11月03日:オホーツク海南部、392km、M5.4
【暖冬】2010年冬~2011年
2010年12月22日:父島近海、M7.4〜M7.8。
【噴火】2011年02月01日:新燃岳、VEI3。
2011年2月22日:カンタベリー地震、Mw6.1、犠牲者・行方不明者181人。
2011年03月11日:東北地方太平洋沖地震、Mw9.1、犠牲者・行方不明者約2万2000人。
---【ラ】---
【猛暑】2011年:日本、米国中東部、カナダ東部。
この時は、大きな被害地震や火山噴火が続いた。
また、方程式(?)通りに、ラニーニャ終息後の夏は猛暑となった。
ラニーニャ終息前に東日本大震災が起きたのは、いまだにその関連性を判断できないでいる。
終息前に大きな地震が起きる傾向があるならば、今まさに注意が必要だが、そうならないでほしいものだ。
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※トイレの神様?
今も飲んでいます。