クマ出没情報ブログで、北海道で新年のヒグマ出没があり、その直後に付近で地震が発生していたので、地震前兆現象としての異常行動であるかどうかを検討してみる。
■クマ出没情報
『クマ出没情報ブログ』は、一応常時監視している。
この手の目撃情報というのは何故か報告が遅くて、今年新春の目撃がやっとブログ上で反映されたりする。
私が開設して管理しているFBページ『防災三昧 by 地震前兆ラボ』では、このブログの更新を自動で取得して投稿している。
今日2021/03/30に更新された「北海道 ヒグマ出没目撃情報」では、2021/01/09の目撃報告が掲載された。
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日時:令和3年1月9日 10時30分ごろ
住所:北海道留萌市浜中町
状況:ヒグマの目撃情報
現場:るるもっぺ憩いの森
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2021/01/09 10:30頃、北海道留萌市浜中町の「るるもっぺ憩いの森」で目撃された。
■るるもっぺ憩いの森
このヒグマ出現地は北海道西部の海沿いにあり、西の海まで約2kmほどの距離にある。
Googleストリートビューで見ると、下記のように何もない。
ヒグマが冬眠していない時期には、いつ出没してもおかしくなさそうなところだ。
もちろんクマが里に出没したりしても、それらが全て地震の前兆現象であるわけではない。
私の判断基準の一つとして、クマ以外の動物でもそうだが、冬眠する動物が冬季に出没していたケースは、一応可能性として検討する。
だが、このケースの場合は、検討する可能性があると判断した。
というのも、この出没が目撃されて3日後に、下記の地震が起きていたからだ。
2021/01/12 11:39:北海道西方沖、M6.0、最大震度2
■ヒグマの生態など
クマ出没というと、本土ではツキノワグマが一般的だが、北海道ではツキノワグマが生息する。
北海道の全土の約55%の地域にヒグマが生息するという。
ヒグマは、クマ科では最大の体長がある巨大なクマだ。
日本では、エゾヒグマが北海道のみに生息する。
ヒグマは、大体12月頃から冬眠を始め、3月頃まで冬眠が続くという。
アイヌ民族にとって、ヒグマはキムンカムイ(山の神)として崇める対象となっている。
■動物前兆か?
上記の1/12の地震の震源から、ヒグマが出没した地点までの距離を計測すると、約145kmほどある。
通常の陸上動物の地震前の異常行動として、十分にあり得るケースだろう。
というか、非常に顕著な動物の地震前兆現象のケースではないか。
■親子のケース
上記のケースでうまく行ったので、今日はもう1件調べてみることに。
上記ブログの、下記の北海道東部の出没ケースだ。
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日時:令和3年2月18日 時間不明
住所:北海道標茶町(しべちゃちょう)塘路
状況:親子のヒグマ2頭の目撃情報
現場:国道391号(釧路町との境界付近)
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まず、このケースも2月の厳冬の時期で、通常ならば当然冬眠している頃だ。
しかも、親子2頭で出現したというから、明らかに異常行動だ。
その日から4日後に、下記の地震が発生した。
2021/02/22 10:55:根室半島南東沖、M4.4、最大震度3
標茶町塘路から震源までの距離は、約102kmある。
M4.4の規模でこの距離を考えると、前兆現象としてあり得るだろう。
■冬眠中の動物の異常行動
今日はヒグマ2件のケースを調べたが、このように冬眠中の筈の動物が里に出現するという事例は、要注意であることが多い。
冬眠する動物でも、リスのような小動物の場合は、「中途覚醒」を数日から数週間繰り返して、また冬眠するようなケースもあるという。
これに対して、クマの場合は中途覚醒せず、「持続的冬眠」つまり途中で目覚めない形の冬眠をする。
その場合は、やはり極寒の時期にうろうろしているのが目撃されれば、やはり異常行動として注目する価値はあるだろう。
今後も、クマのケースは注視してデータを集めることにしたい。
通常ならば、そろそろ冬眠から目覚めているだろうが、これから1月~2月の目撃例が報告されることは、あるだろう。
※ソーラー充電可能なモバイルバッテリー。
アウトドア派ならば災害を待たずに利用機会があるだろう。