今年になってフィリピンや台湾付近でM5以上の地震が起き始めて、それで予測していたように西日本でも連鎖して地震が起き始めた。
それに関連して、同じフィリピン海プレートの南海トラフ巨大地震が近いうちに起きるかどうかも検討する。
■黒潮大蛇行と南海トラフ
まず、以前から自説を述べているように、南海トラフ巨大地震の発生には「黒潮大蛇行」が大きく関わっている。
過去に黒潮大蛇行が知られるようになった19世紀後半以降に起きた南海トラフ巨大地震は、4回すべてが黒潮の非大蛇行期(直進期)に起きていた。
【大蛇行】1854年(開始・終了月不明)(1年間?)
【南海】1854年12月23日:安政東海地震、M8.4
【南海】1854年12月24日:安政南海地震、M8.4
【南関東】1855年11月11日:安政江戸地震(東京湾付近)、M6.9-7.4
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【大蛇行】1934年3月1日~1944年前半(約11年間)
【南海】1944年12月7日:昭和東南海地震 M7.9(Mw8.2)
【南海】1946年12月21日:昭和南海地震 M8.0(Mw8.4
このように、黒潮大蛇行が終息した直後に南海トラフが動く傾向があるように思えてくる。
ただし、12月に起きた安政の2回の南海トラフ地震の前に黒潮大蛇行が終息していればという条件が付くが。
そうでなければ、別の可能性としては、黒潮大蛇行が終息間近になってから(大蛇行の力が弱まった時点で)南海トラフ巨大地震が発生することも、あるのかもしれない。
もっと言えば、南関東直下地震も同様に黒潮の直進期に起きる傾向があるが、これはまた別の機会に詳しく述べる。
■南海トラフ巨大地震はすぐ起きるか?
そういうわけで、自説では、黒潮大蛇行が発生中の現在は、南海トラフ巨大地震が発生する可能性は非常に低い。
では、南海トラフ巨大地震は、差し迫っているのか、またはずっと先なのか?
そのことを探る手掛かりとなるものが、あるように思う。
それは、昭和の2回の南海トラフ巨大地震の前に、どのような地震が起きていたかを調べることだ。
それで、1920年~1944年に南海トラフ付近で起きたM6.0以上の地震の分布を調べてみた。
これを見ると、20年ほど前から、内陸で大きな地震が何度か起きていた。
これは地震学者の間でもよく知られたことだ。
■過去20年間の地震
次に、2000年以降に起きたM6.0以上の地震の分布を調べてみる。
ここで、2つのマップで同じエリアをピンク線で囲んだ。
これを見ると、昭和東南海/南海地震の10年前からは、紀伊半島内陸から海沿いにかけてM6以上の地震が何度か起きていた。
それに対して、最近のマップでは、同じエリアでは空白となっている。
つまり、令和南海トラフ巨大地震(?)の前兆となるような地震は、まだあまり起きていないと考えることができるのではないか。
■前兆地震か?
ただし、昭和東南海地震の19年前に、琵琶湖の南あたりでM6.7の地震が起きていた。
現在のマップを見ると、ちょうど同じあたりで、大阪府北部地震が起きていた。
さらに、昭和東南海地震の前に、ピンクで囲んだエリアの右端あたりで、22年前から同じ震源あたりで3回M6クラスの地震が起きていた。
ちょうど南海トラフ巨大地震と同じくらいの沈み込みのエリアだった。
これに対して、今年になって1/15に同じエリアでM5.3の地震が起きた。
この付近を含めて、ピンクで囲んだエリアでM6クラス以上の地震が起き始めると注意が必要かもしれない。
そして、いつかわからないが、黒潮大蛇行が終息した後では、さらに巨大地震発生の可能性が高くなることになる。
■フィリピン海プレートが活発化→予想通り
最近、インドネシアやフィリピンなど、フィリピン海プレートの南西の一辺で大きな地震が集中している。
2021/01/07 05:59:インドネシア、スラウェシ島北東沖、M6.1
2021/01/15 03:08:インドネシア、スラウェシ島西沖、M6.2
2021/01/15 22:39:三重県南東沖、M5.3、最大震度2
2021/01/17 08:10:台湾南東沖、M5.1
2021/01/21 21:23:フィリピン・ミンダナオ島南沖、M7.0
2021/01/24 23:26:フィリピン・ミンダナオ島北東沖、M5.2
2021/01/25 16:25:石垣島近海、M5.5
当初は、フィリピン海プレートから少し離れたスラウェシ島あたりだったが、次第に震源が移動してきた。
1ヵ月ちょっと前までさかのぼると、金環日食の日にフィリピン付近でM6.1の地震が起きた。
その翌日のブログで、フィリピン海プレートが活発になるのではないかと書いた。
たしかにそうなってきて、順番としては、フィリピン海プレートの南西端→北西端→次は西日本沖?
以前に、フィリピン→西日本連鎖とか、台湾→西日本連鎖の法則と呼んでいたものは、結局はフィリピン海プレート上の震源の移動に他ならない。
しばらくは、フィリピン海プレートの北側の西日本あたりでも大きな地震に注意した方が良いだろう。
■今日の前兆現象
今朝、頭痛体感があった。
コーヒーを飲んで収まったので、今週後半頃に地震があるとしても規模は大きくないかもしれない。
現在のラドン濃度は以下の通りで、下降しつつある。
【YouTube】南海トラフ巨大地震はいつ起きるか?(1) 過去の巨大地震・最後にいつ起きたか?
※5年使い続けて、子機を増設してきた。
肝心の「無人チャイム」は鳴らなくなったが。
愛用のエコ&自然のシャンプー。