【前兆】11/6台湾北東部で地震魚(リュウグウノツカイ)出現→付近でM6.3の地震~深海魚の地震前兆説は「迷信」か?

2020/12/13

地震前兆 動物前兆

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今年11/6に台湾島北部沖で地震魚(リュウグウノツカイ)が捕獲されたが、その後12/10に台湾北東部沖でM6.3の地震が発生した。

リュウグウノツカイなどの深海魚が地震の前兆であることは某大学の研究で「迷信」だと断定されてしまったが、ではこのケースも地震とは全く関係ないのだろうか。


■台湾沖で捕獲

2020/11/06早朝、台湾・宜蘭県(ぎらん、イーラン、Yilan)の東澳湾(Dong'ao)沖合で、リュウグウノツカイが捕獲された。

良く知られたように、台湾ではリュウグウノツカイを「地震魚」と呼ぶ。
かつては日本でもそうだったが、それだけ地震と関連付けられてきたのだろう。
この個体は、体長約5m、体重45kgほどだった。

日本と多少事情が異なるのは、シーフードレストランの経営者たちがこのニュースに飛びつき、その一人が16,000元(約25万円)で買い取ったという。
つまり、台湾では美味しい深海魚として食べられているらしい。

◎台湾語ニュース

◎英語ニュース

下記のYouTubeニュースで動画が見られる。
動画埋め込み禁止なのでリンクを張っておく。

■日本でも食べるか?

日本でも、食べることが全くないわけではない。

たとえば2014年1月に兵庫県豊岡市に漂着した個体は、市内の環境省の学習施設の職員らが解剖調査を行った。

その後に調理して試食された。
身に臭みや癖がなく、食感が鶏卵の白身のようであること、内臓の部位によっては味が濃厚であると報告している。

他にも美味しいという報告があり、それならばなぜ食用として流通されないのだろうか。
一つには、その奇怪な外観によって気味悪がられるのかもしれない。

ならば台湾ではどうかというと、中華料理ではどんなものでも食材にする傾向にある。
深海魚も超過料理店でよく調理されるようなのだ。

■【追記】12/14:地震魚は台湾では…

Facebookのグループで台湾の女性から指摘されたことがあるので追記する。
地震魚は日本人がそう呼ぶように龍宮の使いであって、それを食べるなどはもっての他。

それを知って、ああそうなんだ、媽祖さまの龍宮の使いなんだと。
自分も龍宮の主に大いにご縁があるようで、配慮不足だった。

■台湾・東澳湾沖M6.3

それで、ここはグルメブログではないので軌道修正。
その後、2020/12/10 22:20に、台湾島北部沖でM6.3の地震が発生した。


この地震によって、日本でも石垣島や多良間島で震度1~2の有感地震となった。

■リュウグウノツカイは「迷信」??

某大学の研究によれば、リュウグウノツカイが地震前兆とネット上などで流布されているが、これらは「迷信」だと断言されている。

だが、今回のケースはちょっと、言い逃れできない系ではないか。

東澳湾から震源までの距離は約30km。
リュウグウノツカイ捕獲から地震発生までは、約1ヵ月強。


時間差と距離を考慮して検討すると、これは地震前兆の可能性が非常に高いと判断する。

…と漠然と書いても説得力がないだろうから、データを示す。

■地震前兆の可能性が高い例

リュウグウノツカイの出現後まもなく大きな地震が起きたケースは、私が保持しているデータでは、世界で40件。

そのうち、これは前兆事例として確度が高そうだと自分で判断してフラグを付けたものが、22件。
それらは、以下の通り。



今日はこの個々のデータを吟味している余裕はないが、参考までに紹介しておく。

自分が長年調べてきた感触では、リュウグウノツカイ出現が「大地震」の前兆である必然性はない。

比較的小規模の地震でも、出現地点から震源までの距離が近ければ、あるいは出現から発震までの遅延が短い場合は、可能性が高いケースとして検討する。

たとえば2010/02/05に富山県沖の定置網にかかったケースでは、その2日後に石川県能登地方でM4.0、最大震度4の地震があった。
M4クラスの小規模でも、遅延が2日、距離が55kmと比較的近いことで、確度が高いと判断した。

あるいは、2019/05/23にペルーの海岸に出現した例では、600kmほど遠方ではあったが、3日後にペルーでM8.0の巨大地震が発生した。

同年2月にもペルーの海岸に出現があったが、11日後に535km離れたエクアドルでM7.5の地震が起きた。

■前兆事例では無さそうなケース

ただし、リュウグウノツカイの出現がすべて地震前兆とは限らない。
日本では、毎年2月前後に特に日本海でリュウグウノツカイがよく出現する。

だが、地震前兆研究家としてのこれまでの経験によって、それらは基本的にスルーする。

というのも、冬季の日本海でリュウグウノツカイが捕獲されても、その後に大きな地震が起きたケースは、非常に少ないからだ。

それは、海水温など何らかの原因があるのではないか。
こういうことは、経験を積まないと中々わかってこない。

これに対して、某大学の研究は、「はじめに否定ありき」ではないかと思ってしまうほど、細部が考慮されていない。
それで統計的に否定されましたと言われても、説得力がない。

多くの人間の生命がかかっていることだから、もうちょっと真面目にやってくださいよねと言いたくなってくる。

これを機会に、リュウグウノツカイあるいは深海魚のケースをまとめて、noteの『地震前兆百科』で新たな項目を作りたいと思う。

■今日の前兆現象

これまでは、ハムスター運動量や体感などをここで示していたが、noteマガジンで『【常時更新】地震前兆フラグ~20種類以上の前兆現象から地震を予測する』のページを作って、そちらでまとめることにした。


現時点で、前兆現象の種類として、20項目以上をまとめている。
これらのうち、こちらでも紹介した方が良いと自分で判断したものだけ、書くことにする。

昨日12/12の岩手県沖M5.6最大震度5弱では、このうちの4項目ほどで地震前兆を捉えていた。
早速結果が現れて、このページを作って良かったと思った。

それから、今日は近所の多摩湖自転車道でモグラの穴を見かけた。
その後に都立小金井公園へ行ったら、桜か何かの園でモグラの穴(モグラ塚)が多数空いていた。
地震前兆とは限らないかもしれないが、ちょっと生態を調べてみたい。



※ワンショルダーの脇にぶら下げられるコーヒー保温タンブラーを探し中。
有害が噂される何たら加工とかヤメテと言いたくなってきて、あれこれ条件が適うのを探すのは至難の業。  











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ノンフィクションライター、地震前兆研究家、超常現象研究家、ブロガーの百瀬直也が地震・災害などを扱うWebサイト/ブログ。

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