今日はフィリピンでM6.3の地震が起きたが、それを調べるうちに、あることに気が付いた。
過去の日本で起きたM7.0以上の大地震の1年前から、異常震域を伴う深発地震が増えているように思えることだ。
■深発地震の震源域
以下に、この100年ほどの間に日本で起きた大きな被害地震(主にM7.0以上)の1年前から起きていたM4.0以上の地震の震源分布マップを示す。
そして、気が付いたことがあればマップ上に付記する。
前提事項として、深さ350km以上の深発地震が発生する震源域は決まっていて、以下のようにL字型の領域に集中している。
■関東地震(1923)
まず、関東地震(1922/09/01、M7.9)のデータを。
これを見ると、関東地方で以上にM4.0以上の地震が異常に集中していた。
全体的に地震は少なめで、異常震域をともなう深発地震は1回だけだった。
異常震域の地震の場合、「異常」と付しておく。
■昭和三陸地震(1933)
次に、昭和三陸地震(1933/03/03 M8.1)。
この1年間では、異常震域を伴う深発地震が異常に多発していた。
前述のL字型のエリアで10回起きていた。
全体の地震数にしては、やはり震源域に近い東北地方の太平洋側で集中していた。
■昭和東南海地震(1944)
次は、昭和東南海地震(1944/12/07、M7.9)。
この時は、近畿地方で地震が集中していた。
また、九州から中国地方あたりにかけても多い。
また、異常震域を伴う深発地震は3回起きていた。
そして紀伊半島沖でM4.0以上の地震が全く起きていなかった。
■東北地方太平洋沖地震(2011)
次のデータで最後にするが、やはりこれを出した方が良いだろう。
東北地方太平洋沖地震のデータを。
過去1年間ほどで、異常震域をともなう深発地震(350km以上)が5回起きていた。
これは多めだろう。
また、東北の内陸と沖合で地震が集中して起きていた。
山形や新潟などの内陸にかけても多いのが特徴だろう。
■現在の状況
最後に、今年は終わろうとしているので、この1年間の地震のマップも載せておく。
最近では「ひずみ集中帯」に注目するようになり、TOCANAでも紹介した。
その集中帯で、地震が多く起きているように思える。
特に普段は地震が少ない福井県あたりは、まだ注意した方が良いだろう。
異常震域を伴う深発地震も、6回ほどと多めだ。
以上のように、大地震が起きる前は、ある地域に地震が集中したり、場合によってはある地域で少なくなったりすることもある。
そして、異常震域を伴う深発地震が多めに起きている場合は、その後に大きな地震に注意した方が良いだろう。
このテーマは今日発見したばかりでまとめりがないが、今日は時間切れなので、このへんにしておく。
※noteの『ヴィア・ドロローサ~イエスが歩いた悲しみの道~イスラエル聖地巡礼記とイエスの生涯』全3巻完結しました。
…といっても関心をもってくれる方はごく一部だろうけれど…。
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