11/10頃から千葉県・九十九里浜で大量発生したハマグリの件で、千葉県の千秋さんから補足情報が送られてきたので紹介する。
また今後房総半島沖で大きな地震が起きるならばどのへんで起きるかを検討する。
以下に、今朝千葉県の千秋さん(仮名)から送られてきたメールを紹介する。
11/27 7:27受信
先日は、ブログでハマグリの事をご紹介いただき、ありがとうございました!
やはり知り合いでも3.11の前にハマグリが浜辺に大量に発生していたのを覚えている人が何人もいましたので、間違いありません。
(その人は、大量発生したのは3.11の3日前から10日前の間だったと記憶している、、と言ってました。)
ネットで探してもなかなか見つからないのですが、間違いないです。
ただ、今回と違うのは、
3.11の直前の時は、
漁師さんが「足で軽く掘るだけで出るよ!」と言っていた事です。(要は、蛤は普段通り、土に潜ったまま。)
それに対して今回は、まるで蛤が漂着したかのように砂浜の上にゴロゴロ転がってる状況だったのです。
これはびっくりしました。生まれて初めて見た光景でした。
まず、ここまでのコメントで、東北地方太平洋沖地震の前と多少状況が異なるというのが興味深い。
そのため、もしかすると今回は地震前兆ではなく別の要因である可能性もあるだろうか。
■潮位のことなど
千秋さんからのメールの続きを。
蛤って、潮干狩りみたいに砂浜で拾ったり軽く砂を掘るイメージあると思うんですが、
漁師さんは、蛤を採るときは、海の深さが腰や胸あたりまでになる沖の方で、大きな熊手のような専用の道具で、海底を掘っていくんですよ!
潮干狩りで採れるのは、
『大潮の日で、かつ、干潮の時間帯』だから、普段沖の方にある海底が潮が引いて現れるから、歩きながらでも拾えてしまうんです。
で、やはり今月は11/14と11/15は、新月で大潮だったのです。
3.11の頃は、調べると3/5と3/6が新月の大潮だったようです。
3.11の直前の蛤の大漁の時は、ゴロゴロ転がってなかったものの、異常なほど採れるという状況でした。
普段の大漁とは明らかに違うと、毎日海に行く方が言っていたので間違いないです。
(昨日、覚えているか聞いてみましたが、やはり父親も母親も覚えてました。だから今回の蛤のニュースで地震を心配していました。)
また、何か情報があれば、メールしたいと思います。
やはり、通常の大漁の時とは状況が異なることを、どう解釈すべきかだろう。
東日本大震災の頃は、3月5日5時46分に新月だった。
たしかに5~6日前頃にハマグリ採取に都合が良いタイミングだったようだ。
千秋さんが大量のハマグリを見たのも、その前後だったのだろうか。
潮位といえば、黒潮大蛇行の発生中は潮位が高くなり、元気象庁の岡田正実氏説によると、それによって海中の水圧が高まり、南海トラフ巨大地震などの海溝型地震の発生を抑制するという。
今回の潮位の件は地震の発生とは直接関係がなくなるが、貝のような海辺の生き物にとっては潮位変化というのは大きな影響を与えるものだ。
■いつ頃まで要注意か?
今回、11/16のTwitterの情報では、ハマグリ大量発生は東日本大震災の2日前だったという。
そして今回の千秋さんの情報では、3日前から10日前の間だという。
Twitterの主は、もしかすると記憶違いなのか。
それとも複数回あったのか。
1923/09/01の関東地震(関東大震災、M7.9)の前兆では、7日前から千葉県の稲毛海岸でアサリやハマグリが沢山獲れた。
いずれにしても、地震の発生まで1ヵ月以上は経たないようだ。
そのため、あくまでも過去事例からの推測になるが、11/10から1ヵ月経っても房総沖で大規模な地震が発生しない場合は、それ以降に大地震が起きる可能性は低くなると、ある程度判断できるかもしれない。
■漁師の経験は貴重
昨日掲載された私のTOCANAの記事は、時流に乗ったのか今日人気記事ランキングでトップになっていた。
宏観異常現象の動物の異常行動のうちで、特に海の生き物の前兆事例は貴重なものだ。
地中に済む動物たちと同様に、大地震の前兆を早めに捉えることが多いからだ。
そういう意味では、漁師さんたちは我々が知り得ない貴重な体験があるために、その言葉は重い。
たとえば、私が有名にした(?)三陸の漁師の言い伝えに、「イワシでやられてイカで助かる」というのがある。
大地震が来る前にはイワシが大漁となるが、それは大地震・大津波の前兆だから「やられる」で、地震が収まった後は今度はイカが大漁となって「助かる」というわけだ。
私がこれまで調査した限りでは、たしかにイワシの前兆事例は多いが、イカはまだわからない。
今後の研究課題としたい。
今後の研究課題としたい。
■房総沖の地震
今日は、気象庁の震度データベースで、最古の1919年から房総半島沖あたりで起きたM5.5以上の地震を検索した。
M5.5と中途半端なのは、最大1000件という限度があるので、それに引っかからないようにと調整した結果だ。
これを見ると、九十九里浜沖あたりは元々地震が少ないことがわかる。
1919年より前の大地震も、歴史に残る大地震だけを追記している。
銚子のずっと東沖になるが、17世紀には延宝房総沖地震(M8.0)の巨大地震が起きていた。
房総半島の南沖あたりになるが、18世紀には元禄地震(M8.1)も起きていた。
この部は、あまりにも地震が多すぎてゴチャゴチャしているのと、2日前以降の地震はまだデータベースに入っていないので、今度はHi-netのリアルタイムデータで検索した。
こちらは、あくまでも最近の数日間の微小地震を含めたデータだ。
丸印が巨大でもM4クラスだったりするが、房総半島付近のM2クラス以上の地震に日時を付記しておいた。
■千葉県東方沖M3.6
今日は、気になる地震が起きていた。
2020年11月27日04時31分頃、千葉県東方沖、M3.6、最大震度1。
発生時刻:2020年11月27日 04時31分頃
震源地:千葉県東方沖
最大震度:震度1
緯度:北緯 35.6度
経度:東経 140.9度
震源:マグニチュード M3.6
深さ:約50km
上記のHi-netサイトは拡大していくうちに震源の位置がズレるのが難点で、気象庁発表のものでは「×」印あたりが正しい。
気になるというのは、もちろん九十九里浜の近くで起きていたこと。
ただ、この銚子岬あたりは常に地震が多いので、ハマグリの件とは関係ないかもしれないが。
九十九里浜沖あたりで地震が少ないのは、「いつものこと」と捉えるべきか、それとも「嵐の前の静けさ」なのか。
その判断が難しいところだ。
今後もしばらく様子を見ることにしたい。
※大腸がんになって良かった…わけはなくても、健康を真剣に考えるようになって黒にんにくとも出会って、これは良かった。
自分一人ならばそれほど長生きしなくても良いが、小さな子供がいるので。