昨日10/10公開の週刊ポストの記事で、東大名誉教授・村井俊治氏が主宰するJESEAの「MEGA地震予測」で、過去最大級の異常変動が出ていて、危険地域が5か所あるという。
村井氏らが興したJESEAの地震予測については、2013年頃からブログやTOCANAで紹介してきた。
日本の測量額の権威である村井俊治・東大名誉教授は、東日本大震災の惨状をきっかけとして、地震予測に取り組み始めた。
その方法論は、国土地理院が全国1240ヶ所に約20Kmの間隔で設置した「電子基準点」の地殻変動を観測することによるもの。
当初の問題点としては、一つの予測地点の範囲が広すぎるということだろうか。
これは数年前から指摘していたことだが、その後に改善されたかどうかは不明だ。
村井氏らが地震予測を行うために興したJESEAなどについて知りたい方は、まず私が7年前にTOCANAで執筆した下記の記事を読んでみてください。
■『週刊MEGA地震予測』
まず、村井氏らの地震予測手法が、過去にどれだけ適切に行われたいたかを検証する。
私は、JESEAの有料メルマガである『週刊MEGA地震予測』を、かなり以前から購読している。
だが、この手のメルマガの類は全部そうだが、年中超多忙のために殆ど読めていない。
いちばんのネックは、メールのタイトルだけ見ても、「MEGA地震予測 2020年10月7日発行(Vol.20,No.41)」といった定型的なものでは、内容がさっぱりわからない。
「緊急」だとか「重要」だとか、「そうでもない」とか、メールを開かなければわからないというのはイタダケない。
これはメルマガでもTOCANAのようなニュースメディアでも個人ブログでも、変わらない。
人の目を引きたければ、というか読んでもらいたいという気持ちがあるならば、「アイキャッチ」される工夫をしてはどうかと思うのだ。
ブログでも、そういうことを意識しない記事タイトル付けは、SEO的にもマイナス要因にしかならない。
■近年の地震予測を検証する
…というような蛇足はともかく、近年の地震予測の検証を。
このような地震予測は、海中に観測点を設置できないために、海溝型地震の場合は精度が低くなるのではないかということは、大体推測がつく。
そのため、検証の対象とする地震はなるべく内陸が震源となったものを選んでいる。
また、比較対象として、静岡地震防災研究会が出しているメルマガ『ブレイン地震予報』の予測内容も併記する。
対象となる地震を「→」以降に書くが、あくまでも私が判断しているものだ。
妥当な予測だと思うものは「○」を、「よくできました」的なものは「◎」を、残念でしたと思うものは「×」を付している。
(主観的要素が入ったものだが)
◎2020/04/19~
MEGA地震:2020/04/19~25:花見川~富里 →○
ブレイン:2020/04/29:M5~M7:関東地方東部(同沖) →○
→2020/05/04 22:07:千葉県北東部、M5.5、最大震度4
◎2020/08/16~
MEGA地震:2020/08/16~22:白馬4cm以上 →○
ブレイン:2020/09/02:なし →×
→2020/09/04 09:10:福井県嶺北、M5.0、最大震度5弱
◎2020/08/30~
MEGA地震:2020/08/30~09/05:気仙沼 →○
ブレイン:2020/09/09:東北地方北部(同沖)でM6.0前後 →◎
→2020/09/12 11:44:宮城県沖、M6.1、最大震度4
◎2020/09/13~
MEGA地震:2020/09/13~19:大仁5cm以上 →○
ブレイン:2020/09/23:なし →×
→2020/09/27 13:13:静岡県西部、M5.1、最大震度4
■近年の地震予測を検証する
上記を見ただけだと、JESEAの方がよく当たっているのではないかと思われるだろうが、前述のように「予測地点の範囲が広すぎる」という問題点があると思うので、その点がマイナス点になるかもしれない。
また、どちらも有料サービスだが、月々の料金は、ブレインの方が若干高い。
こちらが、村井氏らのJESEAの『MEGA地震予測』のサイト。
こちらが、『ブレイン地震予報』のサイト。
■近年の地震予測を検証する
ここから肝心のJESEAの最新の予測に入る。
この記事によると、今年になって大きな地震が少ないが、地表の動きを細かく分析すると、数多くの異常が見られると村井氏は語る。
「6月中旬~8月末にかけて、例年に比べて最も多い異常変動が確認されました。この時期は例年、異常変動が多くなる傾向にあるものの、今夏は特に多い。今年は大きな地震の発生が少なかったため、エネルギーが放出されずに溜まっていると考えられます」
これが事実ならば、かなりヤバイことになる。
しかも、この予測手法にはAIの学習も取り入れているという本格的なものだ。
ただ、AIといってもピンからキリまである(?)ので、それだけで水戸黄門の印籠のように縮み上がることはないが。
■5つの危険ゾーン
あまり細かく書いても営業妨害になるのでやめておくが、その5つの危険ゾーンとは、以下のところだ。
【1】首都圏・東海警戒ゾーン
【2】北陸・信越警戒ゾーン
【3】東北地方警戒ゾーン
【4】南海・東南海警戒ゾーン
【5】北海道北東部警戒ゾーン
これを見ると、「なんだ、過去に頻繁に大地震が起きているところを選択しているだけじゃないか」と思われても仕方ない部分もある。
というのも、何度も書くが、ゾーンが広すぎるのだ。
もう何年もやっているのだから、この辺は学習があっても良いのではないか。
ただ、上記で【1】のゾーンは内陸の方がずっと少なく、伊豆小笠原まで広がっているが、他の4つのゾーンは大半が内陸を示している。
■関東は注意か
上記の記事では、最新の国土地理院の速報データでは、9月中旬に神奈川の『大井』でも9cmの大きな異常変動が現われたという。
例の、三浦半島や横浜市の「異臭」騒動とリンクするようだと大変だが、これだけではそう決めつけられない。
JESEAの予測はずっと放置状態でいたが、今後は注意を怠らないようにしてウォッチしたい。
せっかく有料で購読しているのだから、読まないと勿体ない。
■今日の前兆現象
ばけたんのみ。
2020/10/11 記録は18時以降
RE::故障
霊石:18時台:赤1回、22時台:赤2回
PRO:なし